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34(Mside) ページ34

誰が悪い訳じゃない




きっと

皆、正しくて

皆、間違ってた



皆、優しくて

皆、身勝手だった



皆、強くて

皆、弱かった





正しいと思って選んだ道が思いがけず険しかったり、行き止まりだったり…

行きついた先が、自分の望まない場所だったり…

そんな事は良くある事で



迷って、傷を負って…

それでも前へと進んでいく

どんな過程があったとしても、最後にその道を選んだのは自分だから




そしてまた新しい岐路に立った時、

次は傷付かない様に…迷わない様にって道を選ぶ




きっと死ぬまでその繰り返し



分かっていながらでも迷うのは

幸せになりたいと思うから…

自分の大切な人が幸せであってほしいと願うから…





「北山、決めた?」

「まだ悩んでる。」

「んふふ。どれと、どれ?」

「俺、すっごい牛丼弁当に惹かれてんの。」

「うんうん。」

「でも、中華も美味そうじゃね?」

「確かに。…じゃあ、俺中華弁当にするから、北山牛丼選びなよ。半分こしよう?」

「え!いいの?」

「んふふ。いいよ。」

「じゃあ、今日の晩飯は藤ヶ谷の食べたい物にしよう!」

「え〜、何にしようかなぁ♪」





「千賀っ、千賀っ!」

「な、何?どうしたの?」

「これ貰った!」

「え?凄いじゃんっ、これ、この間話してた舞台のプレミアチケットでしょ?!」

「そうっ!一緒に行こうぜっ!」

「えっ…、俺でいいの…?」

「俺は千賀と一緒に行きたいのっ!」





「横尾さーんっ。」

「どうしたの?みっちゃん。」

「血、出た。」

「うわっ!ちょ、これどうしたの!?」

「ん?たまちゃんと遊んでたら転んで擦りむいた。あははは。」

「あはは、じゃないでしょう…。もう…子供じゃないんだから…。ほら、ここ座って。」

「ほい。」

「北山っ!絆創膏貰って来たよっ!…あ…」

「悪いな、太輔。それはもう用済みだ。」

「そうだ、用済みだ!あははは。」

「……」





今日も、楽屋は俺の大好きな笑顔で溢れてる





「懲りないよねー、ミツ。」

「そうだね。でも、なんか、皆楽しそうだね。」

「だな〜。」

「んふふ。」





『なんか、皆楽しそう』

そんな毎日が1日でも長く続けばいいと思う





「たまさん、ガヤさんを慰めに行きますか。」

「だな!」





ささやかでもいい

自分の幸せのために

隣で笑う大切な人の幸せのために

そして…7つの星がいつまでも煌めき続けるために






END

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作者名:MISA | 作成日時:2018年5月31日 16時

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