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「あーもうちょっと信じられないアイツー！」
と、笠原が吠える気力を取り戻したのは訓練を終えて寮に戻ってからである。
ちなみに、私の同室は業務部の広瀬だけど、今日は笠原が荒れて面白そうだから遊びに来た。
「信じられないのはアンタよ笠原」
風呂から戻ったタイミングの柴崎が呆れ顔で突っ込んだ。
「それね。柴崎。ふつう教官に背後からドロップキックなんてかまさないわよ！」
「喧嘩うったのは向こうが先よっ」
「そーいやあんたさぁ、親に報告どうすんの。防衛員配属ってことまだ言ってないんでしょ」
「あぁそれもあったかー」
コタツの天板に突っ伏して頭を抱える笠原。
「いずれ働いてるとこ見に来るとか言ってんでしょ？思いがけず箱入りよねー」
「親が来るときだけ内勤に回してくださいっていっても抜き打ちで来られたら意味ないしねえ？」
「うわあ、2人ともいま懸案増やすな頼むから」
ただでさえ訓練でしごき倒される毎日だ。
面倒なことは考えていられない。
「ライブラリー・タスクフォースなら図書館業務にも関わるらしいけどね。あらゆる想定の作戦に対応する前提上、全業務に精通してなきゃいけないからって」
「いやでもさ、柴崎。新人がいきなりタスクとかありえないから〜」
「てかさ、笠原って、司書資格持ちでしょ？なんで業務部志望にしなかったのよ！」
「んー、それはいろいろ思うところがあって......」
素で答えかけた笠原が、目を剥いて柴崎を睨んだ。
「何であたしの第一志望が防衛部だったって知ってんのよ！」
柴崎は悪びれずに笑い「情報網ってのは広げ方にコツがあんのよ」___油断も隙もあったもんじゃない。
「ちなみに女子で防衛員第一志望って、関東圏じゃ笠原と深瀬が史上初らしいわよ。全国でもまだ数件しかないって」
「えっ、そうなの？！」
それは知らなかった。だとすれば、と昼間の食堂の事が頭をよぎる。
『早食いは体に悪いよ、笠原さん』小牧教官が笠原のことを知っていたことに納得がいった。
史上初ならばそれはさすがに記憶に残るし、チェックもするだろう。
2人と話しているうちにいい時間になったので、別れを告げて自室に戻った。
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るり(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます！！ご期待に添えるように頑張ります！ (2017年5月13日 5時) (
レス) id: f6d4dd4d44 (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - この作品、すごく好きでいつも読ませていただいてます！頑張ってください！ (2017年5月11日 20時) (レス) id: 021a2c26af (このIDを非表示/違反報告)
無名 - こんにちは、堂上教官ファンです。作品すごくおもしろうです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: 30bcd37fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2017年3月4日 20時
