レオがピンチ!? ページ9
理科準備室に着くと、物音が聴こえた。
準備をしているにはしているっぽいけど……
Aが教室を開けようと手をかけるも……
「!?」
鍵掛けてる…っ!!
抜かりのないヤツめ……!!
「?」
中から声が聴こえる。
「手伝ってくれてありがとう玲王くん。」
玲王くん!?いつもは御影くん呼びのくせに二人っきりになったとたんなれなれしい……!!
「いえ。」
「ねぇ玲王くん、私ね、あなたのことが好きなの。」
「!!」
やばい。先生、やばいよ……Aは持っていた盗聴器で録音していた。Aは令嬢であるがゆえ、日頃から危険が迫ることが多い。そのため、両親が防犯用にいくつかAに渡していたのだ。
何とかしなきゃ……!
でもこの鍵が開かないことにはどうしようもないし……
そうだ!理科準備室って、鍵が2つあるんだった!
生徒の出入りの多い場所で、鍵を返し忘れたりする生徒もいて、紛失しやすいからであった。
職員室に行って鍵を借りてこよう!
急がないと、レオが危ない!!
待っててね、絶対助けに行くから!
***
「先生、何言ってるんですか…」
玲王の顔は引き攣っていた。まさか自分よりもずっと年上の先生に告白されるなんて、思っていなかった。
どうせ金目当てなのはわかっている。けれどその為にこんな年下の子どもに取り入ろうとする汚さにゾッとした。
「あなたがOKしてくれたら、私にできること何でもするわ。」
先生にできることなんて当然、俺ができることなんだけど。
どうしたらいい?
この先生は話してわかってくれる人か?
先生はどんどん俺に近付いてきて、迫ってくる。
どうすれば……
そう思った時だった。
ガラッと扉が開いて、Aが現れた。
「レーオ!帰ろっ!」
「A!?」
「!!鈴木さん!?」
「駄目だよー?許嫁のいる御曹司に手ぇ出したら……庶民の鈴木セーンセ!」
「それは…!」
Aが盗聴器を見せつけるとわかりやすく顔を青ざめた。
「Aちゃんはレオと許嫁なんだよ〜?誰にも言ってないから先生も知らなかったかもしれないけど。だからレオが先生のお婿さんになることはないです!」
「何……ソレ……玲王君、あなたからそんなこと一言も聞いてないわ、あなたを優遇した私の時間、返してちょうだい!!」
「!!」
玲王に向かって振りかざされる手。
咄嗟にAが飛びついた。
バチン、と音がして叩かれていたのはAのほうだった。
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桜花(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます!!そうなんです!!彼女の目にはレオしか映ってないです!!これからも彼女はレオに対する恋を通して成長していくのでお楽しみに!続編も頑張ります!! (2023年1月28日 15時) (レス) @page41 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - うわぁぁぁ夢主ちゃんの純粋にレオだけ見てる感じ大好きです…傷ついた乙女はより強くなるって謎自論があるがあるので全然大丈夫です!(?)続編おめでとうございます〜! (2023年1月28日 14時) (レス) @page50 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 充希さん» コメントありがとうございます!!他の作品も読んでくださってるんですか〜!!嬉しいです!!コメント頂けるのが1番モチベーション上がるので嬉しいです!これからもがんばります♡ (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
充希 - コメ失礼します!桜花さんの作品がどれも私のドタイプでめちゃめちゃ好きです!!!これからも更新頑張って下さい!!!! (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: 199b614e0e (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - かなさん» そのセリフッッッ!!めっちゃ拘ったんです!!そうです羨ましいんですっ!!こんなに嬉しいコメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2023年1月3日 10時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年11月19日 22時