玲王の許嫁。 ページ5
Aは翌日、母親に連れ出され、御影家を訪ねた。
レオの家にいくなんて、何かあったのかな?
レオのママが来るまで、御影コーポレーションの幹部と何やら話している私のママ。
近くで待っていたら、レオが走ってきた。
「A、来てたんだ。俺も母さんに呼び出されてさ。」
「そうなんだ。」
「話ってなんだろうな。」
「さあ?昨日パパとママが何かレオの話してた。あんま聞こえなかったけど。でもパパは今日忙しいんだって。お姉ちゃんにとって大事な話だって。」
「梨子さんに?」
「うん。」
そしたらレオのママが来た。
「今日はAと玲王君に大事な話というか、報告があるのよ。」
「報告?」
「先日、鈴木グループに鷹宮財閥から縁談が入ったわ。鷹宮財閥の御曹司のね。そして彼に最も相応しいとして選ばれたのは鈴木梨子、あの子よ。」
「!?梨子さん…?でも、梨子さんは…!」
「そう。玲王君の許嫁だったわ。けれど事態が事態でね。玲王君の許嫁にはA、貴女が選ばれたわ。」
「ホントに…!?Aちゃん選ばれた?Aちゃん、レオと結婚できる?」
「ええ、本当よ。Aちゃんが選ばれたの。」
「わーい!やったぁ!」
Aがぴょんぴょん跳ねて喜ぶ。
「A、はしたないわよ。」
「ごめんなさい…」
「二人に伝えたいのはこの案件だけだから、二人は遊んでいらっしゃいな。」
「はーい!」
***
「…そっか、梨子さん、鷹宮財閥のとこ行くんだ。」
「レオ?どうかした?」
「別に。今まで手に入らなかったモンなかったし軽くショックだっただけ。」
「ふぅん。けど、Aちゃんがいるじゃん!だからレオは将来お嫁さんに困らなくていーよ?」
「だからそれが一番困ってんの。よりによってオマエかよ。」
「はぁ?」
「俺は梨子さんの方が良かったって言ってんの。」
「でもAちゃんの方が可愛いもん!」
「俺は萬田久子みたいな大人な女性が好きなの!オマエみたいなガキじゃなくて!」
「そんなこと言ったらレオもガキだもん!」
二人で言い合っていると、玲王はポツリと呟いた。
「……俺は梨子さんが良かっただけだ。あの人と結婚するんだって思ってた。オマエじゃなくて。」
「……知ってるよ。けどこうなったんじゃあ仕方ないよ。だからさ、Aちゃんしか考えられないくらい、レオが好きになっちゃえばいいの。」
「はぁ…?」
「レオはいつか、私以外は考えられなくなるよ。覚悟しとけ!」
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桜花(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます!!そうなんです!!彼女の目にはレオしか映ってないです!!これからも彼女はレオに対する恋を通して成長していくのでお楽しみに!続編も頑張ります!! (2023年1月28日 15時) (レス) @page41 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - うわぁぁぁ夢主ちゃんの純粋にレオだけ見てる感じ大好きです…傷ついた乙女はより強くなるって謎自論があるがあるので全然大丈夫です!(?)続編おめでとうございます〜! (2023年1月28日 14時) (レス) @page50 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 充希さん» コメントありがとうございます!!他の作品も読んでくださってるんですか〜!!嬉しいです!!コメント頂けるのが1番モチベーション上がるので嬉しいです!これからもがんばります♡ (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
充希 - コメ失礼します!桜花さんの作品がどれも私のドタイプでめちゃめちゃ好きです!!!これからも更新頑張って下さい!!!! (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: 199b614e0e (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - かなさん» そのセリフッッッ!!めっちゃ拘ったんです!!そうです羨ましいんですっ!!こんなに嬉しいコメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2023年1月3日 10時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年11月19日 22時