【ブルーロック】押しが強すぎる許嫁。【御影玲王】

良くも悪くも押しが強すぎますお嬢様。 ページ21

「Aお嬢様が玲王坊っちゃんのことを誰よりも愛していらっしゃることはばあやがよく知っています。ですが、いささか押しが強すぎると思うのです。」

「ホント?」

「ええ。だからこそ、坊っちゃんの中で、お嬢様からアプローチを受けることは当たり前のようになっているのかもしれません。少し坊っちゃんを不安にさせることになるかもしれませんが、お嬢様は良くも悪くも押しが強い所があるので、もう少し引いてみても良いと思うのです。」

「そっか……」

「お嬢様も坊っちゃん同様、容姿端麗ですし、あらゆる面で優秀なお方です。言い寄ってくる男性がいない訳ではないでしょう?」

「うん。この前変なヤツに追いかけ回された。確かに全く言い寄られないわけじゃないけど〜……」

「そのことについて玲王坊っちゃんは何か言わないのですか?」

「問題はそこなのよばあや…!!レオね!Aが告白されても知らんぷりなのよ〜!!ちょっとは気にしてよー!!それに女の子にモテても満更じゃない感じだしー!!」

「なるほど……もう少しお嬢様が人から注目されるように前に出ても良いかもしれませんね。坊っちゃんはああ見えて寂しがりやですから、きっと効果がありますよ。」

「え〜…?レオの寂しそうなところなんて見たことないよ〜?いっつも寂しいのはAの方だし!」

「そんなことありませんよ、お嬢様。」

でも、とか、うーん……とブツブツ言っては唸る玲王坊っちゃんの婚約者、Aお嬢様。


お嬢様、貴女様はご存知ないのですね。

玲王坊っちゃんが私に、Aお嬢様の話をしていること。

今日はこんなことがあって振り回されたとか、Aが同じクラスの女子に妬いて大変だったとか。

愚痴のように聞こえますが、その顔は笑っていて。

どうしょうもないヤツ、と坊っちゃんは言うけれど、ばあやは分かります。そのどうしようもないと思っているお嬢様を扱い切れるのは自分だけだと自負していることも。

お嬢様が転校生に言い寄られたとお聞きしたときの坊っちゃんの顔はつまらなさそうで、Aお嬢様宛のラブレターがいっぱい靴箱に入っていたこともあったそうで、その日は一日不機嫌でした。


坊っちゃんはきっと、本当は気づいているのでしょう。

全く、坊っちゃんは意地悪な人ですね。

好きなら好きって言えばいいのに。
もっと素直に、可愛いって言ってあげればいいのに。

こんな一途でいい婚約者がいる坊っちゃんは世界一の贅沢者ですよ。

レオをもっと妬かせてみせる!→←レオを振り向かせる方法。

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