第22話 ページ24
私は東京卍會壱番隊のメンバーで、"凛"の名でかなりの活躍をしており、壱番隊の中で諜報をよく任されていた。
壱番隊隊長になった武道くん、副隊長の松野くんから、半間と稀咲と組むと聞かされた。
私はあの二人は信頼できない、今から別の人を召集すべきですと伝えた。けれど、どうしてもそこは変えられないと言われてしまった。
それに何だか聞いた話、ヒナちゃんをフッたんだとか。
多分ヒナちゃんを守るためなんだろうな。でも、それは絶対だめ。
君たちには幸せになってもらわなくちゃ。
***
聖夜決戦の日。
私はバレないよう武道くん以外の三人を尾行した。
案の定、あの二人は松野くんを裏切り、拘束し、その場を離れた。
Aは二人が確実に居なくなったことを確認して、彼の前へ現れた。
「!!」
「助けに来ました、副隊長。」
Aはナイフで千冬の縄を解き、ガムテープを外した。
「行きましょう、僕たちの隊長を助けに。」
***
聖夜決戦、柴大寿は予想以上に強い相手だった。
けれど武道くんは屈することなく彼に立ち向かい、一人の犠牲者を出すことなく、聖夜決戦は幕を閉じた。
「!隊長、」
「凛?」
「橘さんを振ったんでしょう?だめですよ、恋人はちゃんと大切にしないと。幸せは逃げてから後悔したって遅いんですからね!ちゃんと……ちゃんと向き合って話をしてあげてくださいね。」
これが聖夜決戦で、君に私がしてあげられる精一杯のエール。
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年10月20日 21時