第9話 ページ10
「で、でも…まさかAさんが義手だったなんて…｣
「まあそりゃ驚くよね。言ってないもん。まあ義手っちゃ義手なんだけど、
「
「神経もちゃんと通ってる。だからさっきみたいに連結部分狙われると正直キツイ。壊されてたら正直どうしようもなかったよ。綺麗に外されたけど、外れただけで本体は壊れてない。壊したらうちの整備士に怒られる…｣
「あんたは何で腕がないんだ…？｣
「まあそうなるよね。A組の皆には私が訳ありで内乱に巻き込まれたーって言ってるけど、まあ巻き込まれたのは合ってるけど、腕はカンケーない。｣
「どういうこと…？｣
「"人体錬成"だよ。｣
「え…｣
「さっき言ったでしょ？私達国家錬金術師の規則─
一、人を作るべからず
一、金を作るべからず
一、軍に忠誠を誓うべし。
これを守らなきゃ軍にいられない。下手したら命も狙われる。でも私はもう"人を作るべからず"を犯してる。小さい頃、私の家系は珍しい個性、錬金術だったの。そっからまあ当然軍事利用するための話が舞い込むわけだ。私は小さい子供だったから誉められたらまあ喜ぶ喜ぶ。嬉しくて内乱とかよく分からなくても喜んでその技を使ったよ。
勿論、子どもは私だけじゃない。選りすぐりの子供が何人かいてね。そこで過ごしてた時に先生がね、すごく優しい人で私達にヒーローって存在を教えてくれた。自分のために錬金術を使う私達を叱ってくれた。大好きだったんだよ、その先生がね。─だけど、流行り病で死んじゃった。私と姉妹同然だったベルは泣いちゃって、その子も同じ流行り病にかかっちゃって、死ぬ前にもう一度先生に会いたいって言ったから、私は図書館の本を読み漁って徹夜しながら人体錬成の理論を構築した。出来たんだよ、理論上はね。それを私とベルはやった。｣
「─それで、先生はどうなったの…？腕は…？｣
「─失敗。失敗したんだ、当然それ相応の代償が必要だった。その代償が私の左腕。ベルは分からなかった。帰ってこないんだもの。鋼の錬金術師は弟の魂を鎧に定着させたけど、鎧とか、定着させられるものも何もなかった。だから私は自分を犠牲にする覚悟で左目の近くに錬成陣を描いた。─ベルはその時、生死をさまよってた。だから私はこの瞳にベルの魂の半分…いやもっと少ないかな。それを定着させてる。引っ張れたのはそれだけだったわ。だから、左目もほとんど見えない。｣
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桜花(プロフ) - ぬこの妖精の別アカさん» ありがとうございます！！！！ (2022年5月22日 20時) (
レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
ぬこの妖精の別アカ - おもしろぉぉい！！！評価しとこ！！ (2022年3月24日 17時) (レス) @page16 id: 7e7b7e13b9 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - あぽろさん» ありがとうございます！！頑張ります！！！！！ (2021年9月4日 21時) (レス) id: 88b0c2d2d1 (このIDを非表示/違反報告)
あぽろ(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白くて大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年9月2日 22時) (レス) id: ebcad6c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年8月30日 20時
