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黒尾さんや他校の先輩マネージャーさんに助けて貰いながら、1日バタバタと駆け回って。
本日の最終試合を見届けて、片付けまで終えた後。
そろそろ部屋に戻って、ゆっくりスコアでも見返そうかなぁと考えていたそのとき。
「双葉さん」
突然赤葦さんに呼びかけられて、私はビシッと姿勢を正した。
「はい!どうかしましたか?」
怪我?でもそれだったら梟谷のマネに言うよね、なんて考えを巡らしながら、首を傾げる。
赤葦さんは私から視線を逸らし、少し遠くで黒尾さんに絡んでいる木兎さんに目をやった。
「今から木兎さんと第3体育館で自主練するんだけど、良かったら来る?と思って」
「えっいいんですか!?ぜひ!」
そのまま彼の口から飛び出したのは、何とも嬉しすぎるお誘い。
食い気味に了承の言葉を返すと、赤葦さんは小さく微笑んだ。
「本当に木兎さんのこと好きだよね」
「……赤葦さんもおんなじだって、知ってるんですからね」
「ふふ、それは否定しない」
私の言葉に、柔らかい声で返してくる赤葦さん。
──そう。
コートではいつもクールに木兎さんを使っている赤葦さんだけど、……この人も私と同じ、木兎さんのファンなのだ。
前回の合宿のときにそれが判明して、以来、2人でたまに木兎さんの話をしたりもしている。
「なーに話してんのお2人さん」
クスクス赤葦さんと笑い合っていると、さっきまで遠くにいたはずの黒尾さんに声をかけられた。
後ろには木兎さんも引き連れている。
……もしかして黒尾さんも、一緒に自主練するのかな。
黒尾さんは木兎さんと仲が良いし、その可能性も十分にあるよね。
そうだったら嬉しいな、と思った。
もちろん木兎さんの練習を見られるだけでもとっても嬉しいけれど、……黒尾さんと一緒なら、もっともっと嬉しくなるから。
「赤葦さんに、第3体育館に自主練見に来ないかってお誘いいただいて。黒尾さんも一緒ですか?」
ワクワク、期待を滲ませながら黒尾さんに尋ねる。
すると彼は小さく瞳を瞬いて、それからすぐに目を細めた。
「んじゃあ第3行こっかな。リエーフのレシーブ見るから、一緒に練習はしねえけど」
その黒尾さんの返事に、私はこっそり心の中でガッツポーズ。
まだ黒尾さんと一緒にいられる。嬉しい。
間もなくして黒尾さんに呼ばれたリエーフくんも合流して、私たち5人は揃って第3体育館へと移動した。
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暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» ありがとうございます、頑張ります🙇♀️ (4月15日 8時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - お手伝いは、聞いてない〜⁉ヤバこれは、現実でもキュンってするところ。うわぁもうヤバいしか言えないこれからも頑張ってください (4月13日 7時) (レス) @page25 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - yuuuさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです🥰 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» 嬉しいコメントありがとうございます!頑張りますね💪 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
yuuu(プロフ) - ドキドキ、きゅんきゅんでした💖だいすきです♡ (4月11日 19時) (レス) @page24 id: 6410d877bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁☆ | 作成日時:2024年3月20日 1時