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「く、黒尾さんがそんなふうになるの、なんか意外です」


変なことを考えてしまった自分にテンパりながら、慌てて声をあげる私。

真っ赤な黒尾さんの顔につられたのか、自分の頬まで熱を持っているのがわかった。


黒尾さんはもう自分の照れ顔を隠そうという気もないらしく、相変わらずまっすぐ私を見つめてくる。


「意外?」

「だって黒尾さん、いつも余裕があるから。……嫉妬とか、拗ねるとか、そういうイメージあんまりないです」


──たとえば、もし黒尾さんに彼女がいたとして。

彼女が他の男の人と話していても、黒尾さんは嫉妬なんかせず、余裕たっぷりに見守るんだろうなと思っていた。

心が広い、というか。

理性的で、割り切ることが上手な人なんだろうと、……勝手に思っていた。



「……余裕あるフリしてるだけ。Aの前ではカッコつけてるもん、俺」


──それなのに、黒尾さんが不貞腐れたような声色で、そんなことを言ってくるから。


きゅう、私の心臓は遠慮なく鳴き声をあげる。



「俺、ホントは結構子どもなんデスよ。大人ぶってるだけで、全然大人になんかなれない。……木兎にA取られんの、やだ」


ぺたりと下りた前髪の隙間から、じっと逸らすことなく私を見つめてくるヘーゼルの瞳。

彼が少し遠慮がちに零した、子どもみたいに我儘な感情。


──いま私、黒尾さんに甘えられてる。



「……って、んなこと言われても困るよな。ゴメン」


だけどそんな甘えたな姿も数秒、黒尾さんはすぐにふるりと頭を振った。

いつも通りの大人びた雰囲気に戻って、まだ少し赤みの残った頬で緩く微笑む。


私はそんな彼に、慌ててブンブン首を横に振ってみせた。


「全然、困らないです」


──カッコつけてなくても、大人じゃなくても、黒尾さんから本音を聞けたことが嬉しいです。




震えそうになる声を抑えて、必死に伝える。



いつも余裕があって大人っぽくて、何を考えているか分からない、掴みどころのない人。


そんな彼の意外な本音が、たまらなく愛しくて嬉しかった。




懐いた黒猫さん 1→←4



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設定タグ:ハイキュー!! , 黒尾鉄朗   
作品ジャンル:恋愛
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暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» ありがとうございます、頑張ります🙇‍♀️ (4月15日 8時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - お手伝いは、聞いてない〜⁉ヤバこれは、現実でもキュンってするところ。うわぁもうヤバいしか言えないこれからも頑張ってください (4月13日 7時) (レス) @page25 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - yuuuさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです🥰 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» 嬉しいコメントありがとうございます!頑張りますね💪 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
yuuu(プロフ) - ドキドキ、きゅんきゅんでした💖だいすきです♡ (4月11日 19時) (レス) @page24 id: 6410d877bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁☆ | 作成日時:2024年3月20日 1時

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