初めまして 1 ページ1
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「でっけえー！」
バスから飛び降りたリエーフくんが、開口一番はしゃいだ声をあげる。
リエーフくんの後ろから出てきた夜久さんが、呆れたようにため息をついた。
「リエーフうるせえ、はしゃぎすぎ」
「だってすげえっす！
ブンブン、透明な尻尾を振り回しながら、リエーフくんが奥の方に人差し指を向ける。
彼の指の先には今回の合宿の舞台──……梟谷学園高校の、大きな校舎がそびえ立っていた。
──期末テストが終わったばかりの週末。
土日を使った今年度初の梟谷グループの合宿が、ここ、梟谷学園高校で行われる。
私にとっては"やっと"と言っても過言ではないこの合宿。
だってそもそも私が音駒に入った理由は、梟谷グループの合宿に参加したかったからなのだ。
やっと、やっと木兎さんのバレーを間近で見ることができる。
ワクワクしないわけが、なかった。
ふんふん、鼻歌を歌い出しそうな勢いで、バスから荷物を降ろす直井コーチのお手伝いをする私。
なんかAご機嫌だな、とコーチには不思議そうに言われたけれど、とりあえず「合宿初めてなので！」と答えておいた。
さすがにコーチには、敵チームに推しがいるとは言い難いもんね。
「ちょっと重いぞ」とコーチから注意されつつ、大きめのカバンを受け取る。
するとその瞬間、ひょい、と受け取ったはずのカバンが私の腕から離れた。
びっくりしながら顔を上げると、そこにいたのは黒尾さん。
片手でカバンを持った彼が、少し驚いたように瞬く。
「結構重いね。持ってきマスよ」
「っあ、ありがとうございます。でも私、持てます！」
反射的にお礼を言ってから、私はハッとして慌てて首を振った。
確かに重ためのカバンではあるけれど、頑張れば私にも持てる重さだ。
マネージャーな私は試合には直接貢献できないから、こういうところくらい役に立ちたい。
「……んー、じゃあAはこっち持ってって」
そんな私の気持ちを読み取ってくれたのだろうか。
黒尾さんが、もともと自分が持っていた荷物を私に寄越してくる。
「……ぇ、かる」
受け取ったそれの軽さに思わず呟くも、彼は気にせず、さっさと私に背を向けてしまった。
「全員いるなー。移動すっぞー」
そうしてそのまま、慣れたように部員に声をかけ歩き出す。
スマートすぎる彼の背中を見送りながら、……やっぱり好きだな、なんて乙女チックなことを思ってしまった。
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暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» ありがとうございます、頑張ります🙇♀️ (4月15日 8時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - お手伝いは、聞いてない〜⁉ヤバこれは、現実でもキュンってするところ。うわぁもうヤバいしか言えないこれからも頑張ってください (4月13日 7時) (レス) @page25 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - yuuuさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです🥰 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 黒尾ファンさん» 嬉しいコメントありがとうございます！頑張りますね💪 (4月11日 23時) (レス) id: f35ddf974d (このIDを非表示/違反報告)
yuuu(プロフ) - ドキドキ、きゅんきゅんでした💖だいすきです♡ (4月11日 19時) (レス) @page24 id: 6410d877bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2024年3月20日 1時
