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012 Mizuki ページ13
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「...って、今日も優斗がブツブツ言ってた」
「そう、」
「相変わらず瑞稀は落ち着いてんなー。さすが」
「優斗とは大違い！」って笑うはしもっちゃんが、
実はわりと優斗の味方だったりしていること、
俺は何となく気付いている。
白石の小学校からの仲の良い友達として、
お似合いの相手として認めるのであれば、
多分優斗が1番いいんだろうな、って。
ツンデレとかぶっきらぼうとか言われる俺、
一途で真っ直ぐだけど周りが見えてない岩��、
何度も隣の高校から訪ねてきてる藤井とやら男、
遠慮して言わないだけでずっと片思いの浮所。
...そして、教師としての一線を、
何とか必死で守ろうとしているアイツ。
同じ“好き”でも、いろんな形があって。
付き合うとしても、それにもいろんな形があって。
長く白石と一緒にいるはしもっちゃんにとって、
その在り方として、白石を想う男たちの中で、
白石に選んでほしいと思っているのは優斗で、
あながちそれは間違っていないと思う。
優斗は男の俺たちでも嫌いだという奴はいないし、
嘘がなくて、いつも一生懸命で、
白石と一緒にいる姿だってしっくりくる。
ちょっとほっとけないドジで愛される優斗と、
しっかり者で凛とした強さのある白石。
付き合ったと聞いても、誰も別に驚かないだろう。
...そんなこと、分かってはいるけど。
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作者名：りり | 作成日時：2019年9月1日 20時
