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砂時計が終わりを示し消えた頃には既に女の子の姿は見えなくなっていた

だがここは一本道の赤い鳥居しかない

ならば上しかない

そう思い一刻も早くここから逃げ出したいという気持ちもあり体は階段を上っていく

段が低いので3段 4段飛ばしで行くと数メートル上に女の子がたっていた

太宰「つーかまえた!」

肩を叩くと女の子はくるりと私を見る

女の子「とーりゃんせとおりゃんせアタシはアタシじゃありゃせんせ」

その女の子は静かにいうと太宰の腕に引っ付く

太宰「な、なにを!」

引っ付いて取れない

重いが走れないという訳では無い

先程この子が言った言葉

アタシはアタシじゃありゃせんせ

私ではあって私ではない

どういう事だろうと悩んでいると不意に目の前を赤い着物が通った

太宰「なっ!」

見上げれば鳥居から同じ女の子が何人も何人も出てくる

まるでホラー映画のように

試しに近くの女の子に触れればさっきと同じように行って引っ付いてくる

これは・・・

女の子は全員太宰の方を見て【とおりゃんせ とおりゃんせ】と声を揃えて歌っている

よくよく見るとなにか違和感を感じる

全員が同じ顔

始めみた女の子にあった涙ボクロが無かったのだ

もしやと思い目を凝らしてみると奥の方に一人だけ涙ボクロを付けた女の子が居た

太宰「見つけた!」

歩を進めるとところ狭しと立っている女の子にあたる

すると当たった女の子は私に抱きついてくる

初めは難無くだったがどんどん重くなる

どうするか考え 悩み 決心をした

これは異能であり本当の人間ではない

なら・・・

数歩後戻り一気に走りギリギリのところで跳躍する

女の子が重りとなっているので遠くまでは飛べないが一応近くはなった

問題は着地だ

これが許されるのはこの世界だからだろう

グシャァ

不気味な音を当てて踏みつけた顔から目や脳みそが弾け出てくる

太宰「あぁ気持ち悪い」

顔を踏み潰したにも関わらず手だけが私にまとわりついてくる

私は構わず奥の方にいる女の子の所まで全力疾走してギリギリのところでチョンっと触れた

【負けちゃった】

女の子と天の声がそういうと太宰の体にまとわりついていた者達は消え失せ視界がすべて白い光に包まれた

────

太宰────

背中に重みを感じ目を開ける

太宰「!?!?」

両手は背中の上で抑えられていてとてもじゃないが動ける状況ではなかった

『脱出おめでとう』

天の声と同じ声が聞こえた

4→←2



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盧飢蘆@チェシャ猫(プロフ) - candyさん» ありがとうございます! (2016年12月20日 14時) (レス) id: cfda2cb118 (このIDを非表示/違反報告)
candy - 神様!これ面白いです(^-^)これからも頑張ってください! (2016年12月20日 7時) (レス) id: 0c87bc50d4 (このIDを非表示/違反報告)
盧飢蘆@チェシャ猫(プロフ) - ☆PEANUTS☆さん» あざす!! (2016年11月12日 5時) (レス) id: cfda2cb118 (このIDを非表示/違反報告)
☆PEANUTS☆(プロフ) - 殿堂入りオメット(o´・ω・`)σ)Д`)プニョプニョ (2016年11月11日 8時) (レス) id: 8cd8589b06 (このIDを非表示/違反報告)
盧飢蘆@チェシャ猫(プロフ) - ☆PEANUTS☆さん» クソぉぉ! (2016年11月1日 8時) (レス) id: cfda2cb118 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:盧飢蘆 | 作成日時:2016年10月2日 1時

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