31話 ページ32
…
初めてハッキリと仲良くしたくないと言われ、私は今までその考えが浮かばなかったことに驚いた。
きっと、この異世界でも種族が違くたって分かり合えると私は思っていた。いや、今までが順調過ぎてそう思ってしまった。
そのせいで私がそう思うのと反対に分かり合えないと思う人がいるのに気付けなかったんだ。
だから私は誰かに命を狙われてもそれを重く受け止められなかった。
syp「…だんまりですか。俺は別に良いですよ？アンタが他の人達と仲良くしてても。俺はそこに入りませんけどね」
『…っ』
ci「…ショッピ」
syp「…なんや？チーノ」
ci「すまんけど俺はAさん側の意見やで」
syp「…は？」
ショッピ君と私は同時にチーノ君を見た。
ci「俺、初めは面倒やなって思っとった。護衛も番の事も。たかが人間の為にって…まぁショッピと同じ考えやな。でもそのたかが人間って考えが駄目なんやってこの人を見てて思ったんや。」
ci「俺達は人間って一括りでしか見れてない。Aさん個人を見てないんや。でもAさんは人間以外…他種族じゃなくて俺達一人一人を見てくれとる。」
ci「人間って括りで、異種族ってだけで決めつけるのは早いんやないか？せめてでもAさんって個人を見てから決めたらええんやないかって俺は思うで」
syp「……」
ショッピ君は何も言わない。ひたすらチーノ君の事を見つめている。
『…チーノ君が言ってくれた通りだよ。私は一度も異世界人だからって皆の事を危険だと思ったりしてない。それはこれから会う人達に対しても。』
私もそう言ってショッピ君を見つめた。
syp「…分かりました」
『…え』
syp「これからは見定め期間です。アンタが…Aさんが他の人間とは違うってちゃんと示して下さいよ。」
ci「ショッピ！」
『ショッピ君…!!!』
syp「結果次第で生かすか殺すか決めますんで」
『え、結果次第で死ぬんだ私？』
ci「物騒やなぁ…」
syp「…良い結果になれば良いですけどね。もしそうなったら俺もちゃんと良い後輩になってあげますんで」
そう言ってショッピ君はほんの少しだけ口角を上げた。
…
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きのこの里(プロフ) - ぱやさん» ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです…！話の進みほんっとに遅いんですがお付き合い下さい😌 (12月29日 9時) (
レス) id: 444b5d04f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱや - とっても面白いです!設定も神がかってるし尊敬します、頑張って下さい! (12月29日 9時) (レス) @page19 id: 9356563dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこの里 | 作成日時：2023年12月18日 23時
