６３話 ページ38
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目の前の扉を、コアラさんがノックする
小さく入れという返事が聞こえ、サボさんと3人で中に入った
途端にする威圧感
謎に1歩でも引いたら負けだ、とか思っちゃって踏ん張った
｢彼女が、情報屋ラークスパーの長。彼は執事らしいです｣
｢演舞のAとして広まっていますが、名乗った覚えはないそうです｣
『ビトレイド・フィア・D・Aです。』
｢クロカでございます｣
｢うむ…｣
じっと目を合わせ、暫くそのままでいると、不意に笑みを零した
｢ようこそ、革命軍へ。ドラゴンだ、これからよろしく頼む｣
『はい、宜しくお願いします』
少しだけ、笑ってくれたのにほっとしたのは内緒
『情報を…ですか？』
｢あァ、頼めるか？｣
私の頭にある海軍や世界政府の、国の情報を紙に纏めて欲しい。だそうで
『了解しました、クロカ』
｢御意にございます｣
後で書くの頼むね、という意味で名前を呼べば、言うまでもなく返事が返ってくる
やー、優秀
｢あ、ドラゴンさん。Aちゃんの部屋はどうしますか？｣
｢確か、コアラとサボの間が1室空いていただろう｣
｢あー、でもあそこ今物置みたいになってますよ｣
正直廊下でも良いのに、と思いつつ3人の話を聞く
｢Aの部屋が決まっても、クロカはどーします？｣
『クロカ、私と同じ部屋で良いですよ？』
今まで聞いたことのない絶叫が響き渡った
『…っるさ、』
｢男と同じ部屋でいいとか何考えてんだ！｣
『っや、だって執事ですし、兄弟と同じ所で寝たりしてたから抵抗は無いし』
｢そーゆー問題じゃねェよ！｣
あー！と怒るサボさん、生暖かい目で見てくるコアラさん
いや、何この光景
ドラゴンさんの部屋で何してんの
『あの、ドラゴンさん。私は別にどこでもいいので、クロカに1室与えてやってくれませんか？』
｢お嬢、それは…｣
目を向ければ、口を閉じる
瞳で、何が言いたいか分かってしまうらしい
今で言うなら、黙ってろ。
『お願いします』
頭を下げれば、ぽん、と優しく撫でてくれた
ちょっと、ヤバい、泣きそう
｢直ぐに部屋を用意する。それまではクロカがさっき言っていた1室を使ってくれ
Aはサボの部屋にでも置いてもらえ｣
｢っドラゴンさん！？｣
『はいっ、ありがとうございますっ！』
宜しくお願いします、と笑ってサボさんを見れば、諦めたように溜息をついた
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作者名：祥 x他2人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2017年11月14日 1時
