＃３ ページ3
.
大人しく髪を拭かれる
こいつ無駄に丁寧
偶にサンジの手が耳に当たって肩が跳ねるけど
そこ意外は、普通だし
若干眠くなるレベル
｢眠いか？｣
『ぅん…』
コックリ、コックリ、と船を漕いでいると、ぱしっと頭を叩かれて現実に戻った
｢寝るなら飯食ってからにしろ｣
『分かってるわよ…』
キッチンに向かうサンジの後を追う
冷蔵庫を開けて出来そうなデザートを考えていれば、ご飯の準備が出来たみたいで、名前を呼ばれた
2人分のご飯が並んでるけど、サンジもここで食べるなんて良くあるから、今更突っ込まない
『ん、美味しい』
少しずつ口に運んでポツリと零せば、サンジが嬉しそうに笑う
私の食べる量なんか、もうサンジは分かってて、お腹いっぱいになったら皿の上が丁度無くなる
『今日のサンジ優しい…』
｢はァ？俺はいつでも優しいだろォが｣
『無いわー』
｢テメェ…｣
クスクスと笑ってお皿を下げ、フルーツをカットする
横ではサンジが皿を洗っていて
この何気ない時間が、案外好きだったりする
｢レイス、｣
『ん？』
｢オールブルーって、知ってるか？｣
『ふふっ、知ってるに決まってるでしょ？』
幼い頃、此処に来てそんなに時間が経ってない頃にサンジが教えてくれた話
忘れるわけない
あんなに目を輝かせるのは、その話をしてる時だけだったから
｢俺は、それを見つけに行きたいっつってたろ？｣
『言ってたわね』
｢だから、それを探しに行く時はよ、お前も一緒に行こう｣
『ふふっ、、楽しそうね…いいかも』
皿に盛り付けてテーブルに置く
特に喋るでもなく、ただ並んで座る
それだけなのに、心臓がうるさく鳴って
サンジにまで聞こえるんじゃないかって心配になる
あー…
もう！
分かった分かった
認めればいいんでしょ！
きっと、私は
ここに来て初めてオールブルーの話を聞いた
あの時から、
サンジが好きだよ
『はぁ…』
｢んだよ｣
『別にー』
想いを伝えるとか一生出来なそうって思ったら溜息が零れていて、それにサンジが反応する
『ねぇ？』
｢あ？｣
『世界中のスイーツって、数えたら幾つあるのかしら』
それを全部作れるようになりたいって思ったのはいつだっけ
｢…知らねェけど、沢山だろ？｣
『うん…作れるように、なりたいな』
そう思ったのは、誰の為だっけ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 313人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
祥(プロフ) - こねこさん» わぁぁ！ありがとうございます(*´ω｀人)頑張りますねっ！ (2018年1月10日 6時) (
レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
こねこ(プロフ) - こんばんは^^*とても面白いです…！更新頑張ってくださいね！応援してますっ (2018年1月9日 18時) (レス) id: be237ed739 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：祥 x他1人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2017年12月27日 4時
