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絡んでくるサンジに、さっさと着替えたくて足を早める



それでもサンジは離れようとせず、逆に腕の力が強まった



『っ、もぅ!何なのよ!』



立ち止まって聞けば、小さく返事が返ってきた



「ん…俺のスープ…」



『…悪かったわね、拾えなくて』



後ろから肩に埋まる頭を撫でてやれば、グリグリと押し付けられた



「怒ってくれたのが嬉しかっただけだ」



『…そう』



何だこのツンデレは、と思いつつ、腕の力が緩んだのが分かって安堵する



怒ってるわけじゃないみたいだし、良かった



「びしょ濡れだな、お前」



『マナーのなってない客だったわよ、全く…』



離れて自分のシャツを脱いでかけてくれるサンジに、若干トキめいて顔を横に振る



有り得ない、コイツは只の仕事仲間だ



「レイス?」



『っえ、何?』



「いや、呼んでも返事しねェから」



ごめんごめん、と笑って歩き始めれば、当たり前の様に送ってくれる



「風呂入って暖かくしてろよ?」



『いやいや、直ぐ店に戻るわよ』



「無理して風邪引いたらどーすんだ。ジジイには言っといてやる」



『え、あ、うん。…ありがと』



おう、と言って去っていったサンジの背中を見詰める



いつの間にあんなにでかくなったんだ



クルリと振り返って自室を開ける



流石に男と同じ部屋にはならず、独り部屋の割には大きい



ゼフさんの配慮なんだろうな



服を脱ぎながらタオルと下着、ジーパンだけを持って風呂場に向かう



熱めのシャワーを頭から被って、少しゆっくりしてから外に出た



下着をつけて、ジーパンを履く



上は…どうせ部屋だしいいかなっていう理由で持ってきてない



暑いし



わしわしと頭を拭きながら戻って固まった



「お、ま…!」



『何でサンジ居るのよ!?』



慌ててタンスから適当なTシャツを引っ張り出して着る



「飯、持ってきた」



『あ、うん。ありがと』



私の部屋には簡易だけどキッチンが付いていて、サンジはそこに立っていた



俯き気味になっているせいで髪から水滴が落ちる



突っ立っている私の手をサンジが引いた



『ぅ、わ』



ぽす、と胸に倒れ込んで、直ぐに離れる



あーもー、うるさい心臓!



「ここ、座れ」



ソファに座ったサンジが、足下を指さす



何、踏みたいの?



頭の上にハテナを浮かべていれば、呆れたように溜息をつかれた



「髪、拭いてやるから座れ」

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(プロフ) - こねこさん» わぁぁ!ありがとうございます(*´ω`人)頑張りますねっ! (2018年1月10日 6時) (レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
こねこ(プロフ) - こんばんは^^*とても面白いです…!更新頑張ってくださいね!応援してますっ (2018年1月9日 18時) (レス) id: be237ed739 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作者ホームページ:http://Nano  
作成日時:2017年12月27日 4時

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