7話 ページ8
声が聞こえ視線を向けると
そこには太宰の大嫌いな相棒こと、中原中也がいた
太宰「やぁ、中也。今日は非番じゃなかった?」
中也「てめぇがしくじったって聞いたから、面白がりに来たんだよ」
太宰「しくじったのは私じゃなくてAだ、一分の遅刻。全く、本当に役に立たない。いい加減役に立ってよ」
太宰が手を振り上げAの頬を叩こうとした
が、それを中也が掴み止めた
中也「その辺にしとけっつったろ、あんまりするとボスに叱られるぜ」
中也に言われた太宰は一つ息をつくとAを地面に投げるように放った
中也「おい、立てるか?」
中也が差し出した手を、Aは素直に取った
『立てる、ちょっと疲れただけ』
中也「肩貸す、車まで我慢しろ」
『うん、ありがとう』
Aは中也に肩を貸して貰いながら、中也の運転してきた車に乗った
太宰は部下を呼んだらしく、後から帰ると中也に言った
中也「お前、反抗しねぇのかよ」
走る車の中で中也が問いかけた
『兄さんに反抗?するだけ無駄だよ』
中也「日に日に怪我が増えてんぞ、姐さんも気づき始めてる。異能無効化はぁ厄介だが、他に抵抗できるだろ。お前なら」
『うん、出来るよ。異能を使わなくても、体術で兄さんに勝てる。兄さんの体術は中堅以下だ、勝てない訳ない』
中也「なら何で抵抗しねぇ」
『……認めて欲しいから、兄さんに。後は』
中也「後は?」
『……諦めた。兄さんが僕を殴る事、罵る事はやめないなって。言うだけ、抵抗するだけ無駄なんだ。認めて欲しい以外、僕はもう兄さんに期待しない』
中也「……アイツは別に、お前がきらいな訳じゃねぇ」
『嫌いだよ、兄さんは。僕も兄さんが』
ー嫌いだー
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奏(プロフ) - 初めまして!読みさせていただきました!とてもおもしろく文ストの中で一番お気に入りになりました! (2022年3月6日 11時) (レス) id: 58f865f500 (このIDを非表示/違反報告)
狂 - あのー33話の「あぁ、聞いていたよ。泣きはしないけど……」のところ太宰さんではないでしょうか?織田さんになっているので、違っていたらすみません。(..) (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
狂 - あまり見かけないような内容と設定にひかれました!たのしみにしてます!更新頑張って下さい!(о´∀`о) 追記自傷無色に少し似てますね (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
0wh790112p351y(プロフ) - 初めてましてです!本当に面白かったです!夢だと思ってるシーンで泣いてしまいました、、更新、応援しています! (2020年7月19日 18時) (レス) id: ff99cc9e63 (このIDを非表示/違反報告)
rin3636(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝読しています。他にはない設定ですっかりハマってしまいました!大変かとは思いますが更新頑張って下さい! (2020年7月18日 23時) (レス) id: 72a1d947af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリウ | 作成日時:2020年7月8日 15時