26話 ページ27
Aside
16歳の子供、なんて思われるかもしれないけど
僕は今カクテルを飲んでる
理由は簡単
僕の横で飲んでいる兄貴分と、お喋りという名の相談をしているから
織田「どうだ最近、太宰とは」
彼の名前は”織田作之助”
ポートマフィア、下級構成員でありながら優秀な異能力の持ち主
異能力である”天衣無縫”は、5.6秒先の自分の危機を予見する
要は未来予知の能力
そんな力を持っているにも関わらず、彼は下級構成員でいる
『最近ねぇ……昨日兄さんの様子がおかしかったかな』
織田「様子が?体調でも悪かったのか?」
『あー、そういう事じゃなくてね。なんて言うか……僕に優しかった』
織田「いい事じゃないのか?優しくされるのは」
織田作も、兄さんの僕に対する躾の事は知っている
ただ、兄さんの僕に対する躾のブレーキ役は中也がしてくれるから、織田作は幹部である兄さんの友達でいてくれてる
ただの友達として、あってくれている
『優しくだよ、優しいく。あの兄さんが、何考えてるのか恐ろしい限りだよ』
織田「優しくされたくないのか?」
『そういう訳じゃない、ただ……』
織田「ただ?」
『兄さんが僕に優しく接するなんて、そもそもおかしな話なんだよ。兄さんはきっと、僕の事を使い捨ての駒としか思ってない。僕に、妹としての情なんか無いよ。兄さんは僕の事が嫌いだから』
そうだ、兄さんにとって僕は使い捨ての駒
使えなくなったら、きっと捨てられる
それ程に、兄さんと僕の兄妹関係は冷えきっていた
そんな事を思ってると、織田作がアタマを撫でてきた
『?』
織田「そんな事を言うな、太宰はお前の事を大事に思っている。大事な妹だと」
『そんな事、ある訳……』
織田「あるさ」
『どうして分かるの?』
織田「分かるさ、誰よりも。俺はあいつの、友だちだからな」
『……織田作って不思議だね』
織田「俺がか?」
『うん、不思議』
織田「俺からすれば、お前の方が不思議だがな」
『僕が不思議?』
織田「あぁ、安吾とはまた違ったミステリアスな雰囲気だ」
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奏(プロフ) - 初めまして!読みさせていただきました!とてもおもしろく文ストの中で一番お気に入りになりました! (2022年3月6日 11時) (レス) id: 58f865f500 (このIDを非表示/違反報告)
狂 - あのー33話の「あぁ、聞いていたよ。泣きはしないけど……」のところ太宰さんではないでしょうか?織田さんになっているので、違っていたらすみません。(..) (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
狂 - あまり見かけないような内容と設定にひかれました!たのしみにしてます!更新頑張って下さい!(о´∀`о) 追記自傷無色に少し似てますね (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
0wh790112p351y(プロフ) - 初めてましてです!本当に面白かったです!夢だと思ってるシーンで泣いてしまいました、、更新、応援しています! (2020年7月19日 18時) (レス) id: ff99cc9e63 (このIDを非表示/違反報告)
rin3636(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝読しています。他にはない設定ですっかりハマってしまいました!大変かとは思いますが更新頑張って下さい! (2020年7月18日 23時) (レス) id: 72a1d947af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリウ | 作成日時:2020年7月8日 15時