検索窓
今日:7 hit、昨日:14 hit、合計:416,092 hit

26話 ページ27

Aside

16歳の子供、なんて思われるかもしれないけど

僕は今カクテルを飲んでる

理由は簡単

僕の横で飲んでいる兄貴分と、お喋りという名の相談をしているから

織田「どうだ最近、太宰とは」

彼の名前は”織田作之助”

ポートマフィア、下級構成員でありながら優秀な異能力の持ち主

異能力である”天衣無縫”は、5.6秒先の自分の危機を予見する

要は未来予知の能力

そんな力を持っているにも関わらず、彼は下級構成員でいる

『最近ねぇ……昨日兄さんの様子がおかしかったかな』

織田「様子が?体調でも悪かったのか?」

『あー、そういう事じゃなくてね。なんて言うか……僕に優しかった』

織田「いい事じゃないのか?優しくされるのは」

織田作も、兄さんの僕に対する躾の事は知っている

ただ、兄さんの僕に対する躾のブレーキ役は中也がしてくれるから、織田作は幹部である兄さんの友達でいてくれてる

ただの友達として、あってくれている

『優しくだよ、優しいく。あの兄さんが、何考えてるのか恐ろしい限りだよ』

織田「優しくされたくないのか?」

『そういう訳じゃない、ただ……』

織田「ただ?」

『兄さんが僕に優しく接するなんて、そもそもおかしな話なんだよ。兄さんはきっと、僕の事を使い捨ての駒としか思ってない。僕に、妹としての情なんか無いよ。兄さんは僕の事が嫌いだから』

そうだ、兄さんにとって僕は使い捨ての駒

使えなくなったら、きっと捨てられる

それ程に、兄さんと僕の兄妹関係は冷えきっていた

そんな事を思ってると、織田作がアタマを撫でてきた

『?』

織田「そんな事を言うな、太宰はお前の事を大事に思っている。大事な妹だと」

『そんな事、ある訳……』

織田「あるさ」

『どうして分かるの?』

織田「分かるさ、誰よりも。俺はあいつの、友だちだからな」

『……織田作って不思議だね』

織田「俺がか?」

『うん、不思議』

織田「俺からすれば、お前の方が不思議だがな」

『僕が不思議?』

織田「あぁ、安吾とはまた違ったミステリアスな雰囲気だ」

27話→←25話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (154 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
395人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 初めまして!読みさせていただきました!とてもおもしろく文ストの中で一番お気に入りになりました! (2022年3月6日 11時) (レス) id: 58f865f500 (このIDを非表示/違反報告)
- あのー33話の「あぁ、聞いていたよ。泣きはしないけど……」のところ太宰さんではないでしょうか?織田さんになっているので、違っていたらすみません。(..) (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
- あまり見かけないような内容と設定にひかれました!たのしみにしてます!更新頑張って下さい!(о´∀`о) 追記自傷無色に少し似てますね (2021年7月10日 18時) (レス) id: 9d7ef0cd22 (このIDを非表示/違反報告)
0wh790112p351y(プロフ) - 初めてましてです!本当に面白かったです!夢だと思ってるシーンで泣いてしまいました、、更新、応援しています! (2020年7月19日 18時) (レス) id: ff99cc9e63 (このIDを非表示/違反報告)
rin3636(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝読しています。他にはない設定ですっかりハマってしまいました!大変かとは思いますが更新頑張って下さい! (2020年7月18日 23時) (レス) id: 72a1d947af (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エリウ | 作成日時:2020年7月8日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。