天童覚:ゴールデンタイム ページ2
あー、疲れた〜……
俺はくたびれて家に帰り着いた
残業なんて、俺の会社ブラック過ぎるヨ…
静かに玄関の鍵を開けて、静まり返った家の中を見渡した
もう寝てるかな
ココ最近は残業残業で、帰宅が日を回る事が続いてる
リビングの小さな灯りを頼りに廊下を歩いてると、洗面所の鏡の前に誰かが立ってるのに気付いた
天童「うおわぁっ!?……って、何だぁ」
妻だ
鏡越しに見えた顔はのっぺらぼうみたいに白塗りで不気味だった
そういえば明日は出掛けるって言ってたっけ
その為に張り切って高いパック買ってたし
前日にそんなものやって意味あるのかな?
なんて妻に言ったら怒りに触れるから口が裂けても言えない……
翌日
朝食を準備する妻に
天童「パックの効果があったんじゃない?」
なんてお世辞を言った
すると妻は笑いながら
妻「パックね〜、まだ使ってないの
でも昨日はお肌のゴールデンタイムにしっかり熟睡してたから、いつもよりハリが違う気がする」
って、嬉しそうに何度も自分の肌に触れてた
お肌のゴールデンタイム?
男の俺には分かんないネ〜
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〘 解説 〙
《お肌のゴールデンタイム》は22:00〜2:00の事。
天童が帰ってきたのは深夜、つまりその時間に妻は寝ている。
天童が見た白塗りの人物は誰だったのだろうか…。
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作者名:エリウ | 作成日時:2021年7月24日 15時