川西太一:女子トイレの怪 ページ6
俺はフリーターだ
もう20代の後半に入って、そろそろ定職に就かなきゃ不味いよなぁ、賢二郎にも言われたし
なんて思いながら、ビルの警備員のバイトをしてる
そんな感じで働いてる訳だけど、最近同僚から妙な話を聞いた
同僚「幽霊が出るらしいぜ」
川西「へ〜……は？」
同僚「だから、幽霊。3階の誰もいない筈の女子トイレから水音とか泣き声が聞こえてくるらしいよ」
川西「へ〜……で？」
同僚「で？って…後は特に何も無いけど」
川西「うーん、怖い話したいならオチもつけた方がいいと思う。2.5点」
ってな訳で、女子トイレに幽霊が出るらしい
その話を聞いてからそのトイレに行ってみたけど、特に何も聞こえなかった
今夜はまたバイトで、嫌がおうにもそのトイレの前を通る訳だけど…
[ｶﾂｶﾂｶﾂ]
セキュリティの確認や人の有無を確認しつつ、見回りをして件のトイレに近づいた
信じてなかったのもあって、殆ど噂の存在も忘れてたけど、そのトイレの前を通った時…
ジャァァァァー
水を流す音が聞こえた
川西「誰かいるんですか？」
瞬時に噂を思い出したけど、人がいるなら何も言わない訳にはいかないから声を掛けた
………
返事はない
川西「失礼します」
躊躇せずに入口の扉を開けると…
パタン…
1番奥の個室の扉が閉まった
トントントン
川西「すいませ〜ん、もう閉めたいんですけど…」
ノックをすると扉は抵抗なく開いた
中に入って見渡す
不審な点はなし、か
川西「ホントに幽霊…」
苦笑いしながらそんな事を呟く
となると…
ふと上を見ると天井から長い髪が垂れ下がり、その隙間から2つの暗い井戸の底の様な目がこちらを見ていた
って言うのがパターンかと思って上を照らしたけど…
何も無かった
川西「(まぁいいや。明日アイツに会ったら、少し脚色して話してやろ)」
そんな事を考えながら扉を引いた…
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〘 解説 〙
《水を流す音が聞こえた》
水を流す音の後に扉が閉まる音が聞こえている。
これは誰かがトイレに入ったのでは無く、件の幽霊がトイレの水を流して個室から出てきたという事。
トイレの入口の扉が開く音はしていない。
つまり、トイレ内に霊がまだいる…。
五色工:ボロアパートでの日常→←山形隼人:プールが好きな男子
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ほの花 - 怖いけど、面白い!! (2021年7月10日 23時) (
レス) id: ee79ae4f81 (このIDを非表示/違反報告)
月島野乃 - 怖くてゾクゾクしました（涙）(^^)更新頑張ってくださいね( ^ω^ ) (2021年7月10日 19時) (レス) id: 39b7fcf3e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリウ | 作成日時：2021年7月10日 18時
