不満な彼女は自由を求める【リヴァイ】 (ページ50)

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49話ページ50

そしてその帰りの事だった

『(女型は逃し、班員はリーガンとアリィを除いて死亡…)最悪だ』

バシュゥ！

赤の信煙弾が上がった

「後列が巨人を発見！」

『！』

後ろを見ると、巨人2体に追われるディターとユルゲンが見えた

そしてディターは、死んだイヴァンを背負っている

エルヴィン「全速で移動！」

リヴァイ「大きな木も無ければ、建物も見えない。思う様に戦えないな」

エルヴィン「壁まで逃げ切る方が早い」

その間にも、既にユルゲンは迫ってきた巨人に食われていた

そしてディターも巨人に掴まれたが、間一髪でミカサが巨人を仕留めた

「ダメだ！追いつかれる！」

「俺がアイツの後ろに回る！ひとまず気を取らせてその隙に──」

リヴァイ「止めておけ」

「！」

リヴァイ「それより遺体を捨てろ、追いつかれる」

「し、しかし！」

リヴァイ「遺体を持ち帰れなかった連中は過去にも五万といる、ソイツらだけが特別な訳じゃない」

「っ………」

「やるんですか！？」

『……』

「本当にやるんですか！？」

遺体に縋り付く兵士を見て、Aは手を差し伸べたくなった

だが立場上、そして状況的にもそれは出来なかった

『やるんだよ、逃げ切るには荷馬車を軽くするしかない』

Aの言葉に躊躇っていた兵士は泣きながら遺体を捨て始めた

その後は無事に巨人を撒けたが、壁内に着いても雰囲気は最悪だった

民衆からは蔑まれ、罵られ、中には罵声を浴びせる者もいた

精鋭揃いのリヴァイ班が全滅、Aの班もリーガンとアリィを除いて全員死亡

加えてエレンを攫われそうになり、女型には逃げられた

第57回壁外調査は、失敗に終わったのだ