47話 ページ48
その場にいる兵士全員が悔しそうな顔をした
沢山の犠牲を出しながら捕らえた目標を、結局は中身を引きずり出す事も出来なかったのだ
エルヴィン「やられたよ」
リヴァイ「何て面だ、テメェ、そりゃ──」
エルヴィン「敵には、全てを捨て去る覚悟があったという事だ。まさか、自分事巨人に食わせて、情報を抹消するとは」
そう言うエルヴィンは、何故か笑っていた
リヴァイ「審議所であれだけ啖呵切った後でこのザマだ、このままノコノコ帰ったら、エレンも俺達もどうなる事か」
『最悪、エレンの身柄を憲兵団に取られる。アイツら、汚い手ぇ使うのにも躊躇い無いし』
エルヴィン「帰った後で考えよう、今はこれ以上損害を出さずに帰還できる様尽くす、今はな」
『………』
リヴァイ「俺の班を呼んでくる、A、お前はどうする？」
『僕はエルヴィン達と動くよ、今回は遺体の回収も任されてる』
リヴァイ「分かった」
エルヴィン「待てリヴァイ、ガスと刃を補充していけ」
リヴァイ「時間が惜しい、充分足りると思うが、何故だ？」
エルヴィン「命令だ、従え」
リヴァイ「…了解だ、エルヴィン。お前の判断を信じよう」
リヴァイが自分の班を呼びに行くと、Aを含めた数名の兵士が青の信煙弾を撃った
撤退の合図だ
そして巨大樹の森にいた兵士が森の外へ馬を走らせ始めた
しかしハンジとAには解せない事があった
何故、リヴァイにガスと刃の補充をさせたのかだ
ハンジの言っていた通り、足りるのではないかと
ハンジ「エルヴィン、どうしてリヴァイに補充させたの？時間が無いのに」
『充分足りるだろう、補給する程消費もしてないと思うし』
エルヴィン「…女型は食われた。だが、君達は中身が食われるのを見たか？俺は見てない」
ハンジ「まさか……！」
エルヴィン「あぁ、君が以前言っていた推論通り、巨人化を解いた後もある程度動けるタイプだとすれば。そして、予め立体機動装置を付けていたとしたら。女型の中にいた奴が今、我々と同じ制服を着ていたら」
『ちょっと、それって…』
エルヴィン「…我々兵士の中に紛れ込んでいる」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 191人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エリウ | 作成日時：2020年9月17日 21時
