不満な彼女は自由を求める【リヴァイ】 (ページ45)

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噛みつく:44話ページ45

エルヴィン「A、お前紐はどうした？」

エルヴィンがふと気付いたのはAが髪を結んでいる紐

いつもは黒い髪紐で結んでいるが今日は何故か赤の紐で結んでいる

『いつものはペトラに預けた、お守りとして何か持っておきたいって言うから。僕から上げられる物なんて、髪紐しかないからね』

エルヴィン「何故赤なんだ？」

『……何となく、かな』

ガコンッ

リーガン「団長！設置完了しました！」

リーガンの声に下を見ると、積んできていた樽は全て設置されていた

リーガン「位置の確認も──」

キイィィィィィィン！

直後、森に音響弾の音が響いた

アリィ「音響弾、これは…」

『合図だな、エルヴィン』

エルヴィン「あぁ、目標がすぐそこまで来ている」

『…全員配置に付け！目標が直ぐそこまで来ている、リヴァイ班が通り次第エルヴィンの指示敵が撃て！』

「はっ！」

『(必ず捕らえる、逃がすものか)』

暫くすると、地響きとと共に巨人が迫ってきた

目標の巨人だ

そのすぐ足元にはリヴァイ班

そしてリヴァイ班が通り過ぎた、つまりチャンスは今だ

エルヴィン「撃てぇぇぇぇぇ!!」

エルヴィンの指示で一斉に樽からワイヤーが射出され、目標である女型の巨人に突き刺さった

『(捕獲成功、ではあるが…)項を守った？』

リヴァイ「動きは止まった様だな」

リヴァイが立体機動でエルヴィンとAの場所へ飛んできた

彼が此処に来る間、何人もの仲間が命を落としただろう事は分かっていた

エルヴィン「まだ油断は出来ない。しかし、よくこのポイントまで誘導してくれた」

リヴァイ「後列の班が命を賭して戦ってくれたおかげで時間が稼げた、あれが無ければ不可能だった」

エルヴィン「そうか」

リヴァイ「そうだ…彼等のおかげで、コイツの項の中にいる奴と会える」

『リヴァイ、右翼索敵はどうなった』

リヴァイ「…壊滅だ」

『壊滅……そうか』

リヴァイ「……」

『なら、頑張ってくれた右翼索敵と後列の奴らの分まで、コイツに尋問しないとね』