37話 ページ38
ハンジ「全く酷いね、本当に。痛いだろう？」
エレン「少し…」
ハンジから手当てを受けるエレンの顔はかなり痛々しい
あれからザックレーは、エレンの身柄を調査兵団に託すと決めた
貴族や議員、特に憲兵団からの文句が酷かったが
Aの《殺されたい奴は並べ》、という言葉に黙った
『そりゃ痛いでしょ、あれだけ蹴られたんだから』
ハンジ「で、どんな風に痛い？」
エレン「え？」
『まぁとりあえず、痛い思いさせたのはごめんね』
エルヴィン「済まなかった、しかしおかげで我々に君を託してもらう事が出来た」
エレン「はい」
エルヴィン「効果的なタイミングで、用意したカードを切れたのも、その痛み甲斐あってのものだ。君に敬意を」
エレン「！」
エルヴィンがエレンに握手の手を伸ばした
エレンはそれに感激と嬉しさを覚え、手を握った
エルヴィン「エレン、これからも宜しくな」
エレン「はい！宜しくお願いします!!」
しかし直後、エレンの横にドカリとリヴァイが座った
エレン「ヒッ……!!」
『(凄いビビってる、あれだけの事されれば怯えもするよね)』
リヴァイ「なぁ、エレン」
エレン「は、はい」
リヴァイ「俺を憎んでいるか？」
エレン「い、いえ。必要な演出として、理解しています」
リヴァイ「なら良かった」
ハンジ「しかし限度があるでしょ、歯が折れちゃったんだよ、ほら？」
そう言ってハンジはエレンの折れた歯を見せた
リヴァイ「拾うな、気持ち悪い」
『歯なんか拾うのはハンジくらいだね』
ハンジ「これだって大事なサンプルだし」
リヴァイ「エレン、こういう奴らに解剖されたりするよりマシだろ？」
ハンジ「一緒にしないで欲しいなぁ、私はエレンを殺したりはしない」
『うっかりって場合がある』
ハンジ「そこは気を付けるよ。ねぇエレン、ちょっと口の中見せてみてよ」
ハンジに言われ、戸惑いながらもエレンは口を開けた
そしてエレンの口の中を見たハンジが驚いた
ハンジ「もう、歯が生えてる……」
『は！？マジで！？そんな事ある！？ちょっとエレン見せて！そのままね！』
エレン「は、はい」
Aもエレンこ口の中を見た
『ホントだ、生えてる………』
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作者名：エリウ | 作成日時：2020年9月17日 21時
