伍 ページ5
鶴丸side
Aがここの審神者になると聞いた時、自分の聞き間違いか、と思った。夢かと、思った。
そう思う程に、嬉しかった｡
Aが此処の審神者になるという事にこう思うのは、間違いなく俺だけではないだろう｡
あの頃は、ずっと一緒に居た。
俺だけでは無く、彼奴らも一緒に。
俺だけの物には決してならない。…妬けるなぁ｡
Aの隙をついて抱き上げたはいいが、どうやらお気に召さなかったらしい｡
仕舞いには降ろさんと口を利かん、と言われてしまえば降ろすしかない｡
「A、君ちゃんと食ってるのか？」
『なんじゃ突然。最近の食は美味いものが多いからの』
つまりは食ってるって事か｡
ちゃんと食ってるようで安心したが、それにしても軽過ぎないか…｡
口に出したらそれこそ口を利いてもらえなくなりそうで、言わなかったが｡
『それより、さっきから気になっていたのだが…。
この瘴気、どうにか出来んのか？』
本丸を見渡して、そう切り出したA｡
「俺達じゃ無理だな」
それに、この瘴気は元はと言えば俺達から発せられているようなもんだ｡
前任に散々な扱いを受け、澱んでしまった
それこそが、この瘴気の正体｡
『瘴気は体に毒なんだがなぁ…鶴丸、瘴気を晴らす方法、何か知らんか？』
「知らんなぁ。それに知ってたらやってるさ」
『それもそうか…。
一期一振はどうだ？何か知っておるか？』
「私も存じ上げませんが…。
貴方ほどの神気の持ち主であれば、想うだけで何か変化はありそうな気もしますがね」
『ん…？妾、神気があるのか？』
…おいおい、まじかよ｡
「…君、まさか無自覚でその神気の量かい？」
『無自覚も何も、妾に神気がある事自体今知ったぞ』
何かおかしいか？といった感じで、きょとんとした顔で俺のことを見てくるA｡
「こりゃ驚きだ…」
「えぇ…」
『だが、一期一振のそれは一つの手だな。やるだけやってみるか』
そう言ってから瞑想に入って暫くした後、Aの元から、膨大な神気が溢れ出た｡
それこそ、瘴気を祓うぐらいの｡
これで無自覚とはなぁ…｡
『おお、見事に瘴気が晴れておる｡
一期一振の案で正解だったな。感謝する』
「え、えぇ…」
「あれだけの神気を使って、君は大丈夫なのか？」
『全く。何も問題ないぞ』
自身の多くを語らないAのことは、昔も分からなかったが…今も大概だな｡
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乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！私、愛され大好物なので嬉しいです！刀剣男士全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月7日 21時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
詩月(プロフ) - 胡蝶蘭さん» 胡蝶蘭さん、感想とリクエスト有難うございます！お返事が遅くなりすみません…続編移行をした際に書かせて頂きますね！ (2019年9月16日 7時) (レス) id: 47903b2cc4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶蘭 - 最後まで見ました！面白かったです！リクエストで、小烏丸と夢主の夫婦的行動みたいなのが見たいです！小烏丸が皆の父上なら平安組より前から生きてる夢主は母上なのではみたいな？（＞ｍ＜）☆ｵﾈｶﾞｲｼﾏｽ (2019年8月26日 2時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2019年5月27日 23時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 乱ってもしかして女の子の格好を禁止されてんなら女の子の服を持って土下座してでも「男の娘になってください！」って言うよ← (2019年5月1日 9時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩月 | 作成日時：2019年2月26日 3時
