弐拾陸 ページ26
三日月side
「今日こうして大広間に招集をかけたのには、理由がある｡
俺は、Aをこの本丸の主として迎えたい」
俺がそう言えば、大広間に集まった者達の様子は2つに分かれた｡
俺の意見に是を言う者と、否を言う者と｡
当の本人は、後者の様だがな｡
『み、三日月…！妾は別に主になりたい訳では…！』
「はっはっは、そう言うでない。ここは俺に任せてくれないか、A」
『其方がそう言うなら構わんが…』
あっさりと折れてくれた様で助かった｡
俺とて、こればかりは譲れんからな｡
今剣が説得を試み、Aが全員を手入れした日｡
Aはどうやら最後まで分からなかったようだが、俺がAと今剣と共に行動したのには訳があった｡
今剣は分かっているだろうがな｡
俺がここでどういう立場にいるのか、それは俺が1番理解しているつもりだ｡
だからこそ、俺が動かなければならない｡
手入れを受けた者達は皆、Aに対して疑心暗鬼の様だった｡
まぁ、今までが今までだったんだ。そうなるのも頷ける｡
だが、知ろうとすることもせずAが一方的に悪く言われることが俺は耐えれん｡
なら、皆がAを知る為にはどうすれば良いか｡
1番手っ取り早い方法は、審神者としてAがこの本丸の主になる事だろう｡
その為には、俺が動く他ない｡
幸か不幸か、俺にはそれをするだけの立場があったからな｡
「ちょっと待ってくれはりません？」
「どうした、明石国行」
「確かにそこの審神者さんには手入れしてもらいましたが｡
だからと言って、自分らに危害を加えないってほんまに言えはるんですか」
「嗚呼。Aが俺達に害を為すことは有り得ん」
殆どの者が思っているだろう事を問うてきたのは明石国行｡
その問いに答えてやれば、次に聞こえてきたのは来派の大太刀の者の声で｡
「国行、あの人は大丈夫だよ」
「蛍丸…」
「ほう…」
あの者、分かっておったのか｡
『その小さな体でよく頑張ったな｡
もうお主らに害を為す者はおらん。今はゆっくり休んでくれ』
と、手入れの際にAが言った言葉の真意を｡
「あの人は、俺達を、俺達として見てくれる」
「……蛍丸がそこまで言うんや。自分も信じましょか」
『…妾の事は、無理して信じてくれんで構わん｡
だが、其方らに害を為さない事だけは約束しよう｡
刀剣男士としてではなく、付喪神としての其方らと』
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乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！私、愛され大好物なので嬉しいです！刀剣男士全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月7日 21時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
詩月(プロフ) - 胡蝶蘭さん» 胡蝶蘭さん、感想とリクエスト有難うございます！お返事が遅くなりすみません…続編移行をした際に書かせて頂きますね！ (2019年9月16日 7時) (レス) id: 47903b2cc4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶蘭 - 最後まで見ました！面白かったです！リクエストで、小烏丸と夢主の夫婦的行動みたいなのが見たいです！小烏丸が皆の父上なら平安組より前から生きてる夢主は母上なのではみたいな？（＞ｍ＜）☆ｵﾈｶﾞｲｼﾏｽ (2019年8月26日 2時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2019年5月27日 23時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 乱ってもしかして女の子の格好を禁止されてんなら女の子の服を持って土下座してでも「男の娘になってください！」って言うよ← (2019年5月1日 9時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩月 | 作成日時：2019年2月26日 3時
