弐 ページ2
一期side
こんのすけ殿から、新しい審神者が来ると伝えられた｡
誰が行くかという話になった時、私は率先して手を挙げた｡
これ以上、弟達が傷付けられるのは、もう御免だった｡
弟達の傷付く姿をこれ以上見るぐらいなら、この手を汚す方がよっぽど良かった｡
そう思い、門前で新たに来る審神者を待っていると、今まで感じたことも無い気を感じた｡
霊力とは程遠い、それこそ神気に近いようなそれ｡
「これは………」
そう呟いた時、私の前に聳え立っている門が開いた｡
私はすぐさま帯刀していた刀を抜き、その手に持った｡
門が開いたその先には、濡羽色の長髪を持つ、見目麗しい1人の少女がいた｡
先程感じた気は、その少女から発せられている｡
こんな気を、神気に近い気を、人間が持っている筈がない｡
私はここに新たに来る審神者を手にかけるために、ここに赴いたというのに｡
気が付けば私は本来の目的を忘れていた｡
忘れてしまう程、目の前の少女に気を取られていた｡
『出迎えが刀とは、随分と面白い』
私の手にある刀に怯むことなく、目の前の少女はそう言い放った｡
「貴方は………」
知らぬ間に、聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声で口から発せられたそれ｡
けれど目の前の少女にはしっかりと届いていたようで｡
『妾か？妾はAじゃ。姓はない。とうの昔に捨てたからな』
「いえ、貴方の名前を聞いているのではなく…」
『あぁ、妾が何者か、か？
妾は今日付けでここの審神者になった者じゃ｡
これで正解か？』
「貴方のような幼子が審神者…？」
『…ふむ、そうか。妾は其方からしたら幾年も生きていない幼子になるのか』
…この人間は、少女は、何を当たり前のことを言っているのだろうか｡
『ところで、其方の名は？』
「…貴方に名乗る義理はありません」
『妾は名乗ったが？』
「……………一期一振、ですが」
『そうか。聞いて驚くな、一期一振｡
妾はこう見えて平安の初期の頃から生きておる｡
故に妾は其方よりも年上だ』
………本当にこの人間は、何を言っているのか｡
人間が1000年以上も生きれるわけがない｡
私がそうして目の前の少女に疑念を募らせていると、Aと名乗った少女を呼ぶ声が聞こえてきた｡
それから幾秒もしないうちに、彼女の名を呼んだ者は彼女に抱きついた｡
私の目の前に少女がいたため、抱きついた相手＿＿＿鶴丸殿＿＿＿も私の目の前にいることに｡
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乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！私、愛され大好物なので嬉しいです！刀剣男士全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月7日 21時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
詩月(プロフ) - 胡蝶蘭さん» 胡蝶蘭さん、感想とリクエスト有難うございます！お返事が遅くなりすみません…続編移行をした際に書かせて頂きますね！ (2019年9月16日 7時) (レス) id: 47903b2cc4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶蘭 - 最後まで見ました！面白かったです！リクエストで、小烏丸と夢主の夫婦的行動みたいなのが見たいです！小烏丸が皆の父上なら平安組より前から生きてる夢主は母上なのではみたいな？（＞ｍ＜）☆ｵﾈｶﾞｲｼﾏｽ (2019年8月26日 2時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2019年5月27日 23時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 乱ってもしかして女の子の格好を禁止されてんなら女の子の服を持って土下座してでも「男の娘になってください！」って言うよ← (2019年5月1日 9時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩月 | 作成日時：2019年2月26日 3時
