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藤ヶ谷さん …… じゃなかった
太輔くんに進められて飲み進めたお酒
ひろくんと1杯だけって約束したのにいっぱい飲んじゃった
しかもひろくん少し不機嫌だし
「 ねえひろくん … ? 」
北 「 …… ん 、 」
「 怒ってるの ? 」
北 「 …… 別に 、 」
ちょっと煙草吸ってくるって
私の問いかけにはハッキリと答えずに出ていった
藤 「 珍しいね 、 北山が煙草吸うなんて 」
横 「 太輔が調子乗ってAちゃんに絡んでいくからだろ ?
ね、Aちゃん ? ミツ多分外にいると思うから追いかけてくれないかな 」
「 はい 、 わかりました 」
がらがらって襖を開けて
少し前に買ったお気に入りのスニーカーを履いてひろくんが出たであろう外へと向かう
「 どこだろ …… 」
外を出たもののすぐそこはもう道路
うーん 、 ここ以外出口は無いしな 、
考えても考えつかないから少し歩いてみようかな
酔ったからなのか
この季節のつんと肌に刺すような寒さが心地よい
はやくひろくん見つけて帰らないと 、 マフラーは持ってきたもののコートは置いてきちゃったから
「 あ、 ひろくん …… 」
お店から少し歩いたところにある公園
ブランコに乗って揺れているあの猫背の背中は私の愛おしくてたまらないひろくん
「 ね、ひろくん ? 」
北 「 …… っ、?!
……って 、 A… ? 」
「 ひろくんのことお迎えに来たよ 」
ブランコに座って
地面に足を付けながらゆっくりと揺れているところに
後ろからぎゅーってひろくんの背中を包み込んだ
「 ひろくんどうしたの ? 」
北 「 え、なにが ? 」
「 こんなところでさ ? 楽しくなかった ? 」
北 「 いや、そーいうわけじゃないんだけどさ 」
なにか思っているんだろうなってことはわかるんだけど何を感じてるのかわからない
「 ねぇ、ひろくんこっち来て ? 」
いつもよりもしゅんってしてるひろくんの手を握ってブランコから下ろして
すぐそこにあるベンチに一緒に腰掛けて持ってきたマフラーをひろくんの首に巻き付ける
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作者名:みそら | 作成日時:2019年10月15日 23時