友達の推しと成り代わったのですが… (ページ2)

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日常ページ2

「聞いてよA〜ついに届いたんだよ!!!シャドウサイドの映画のBluRay!!!」
登校中、夏芽がテンションマックスで報告してくる。
ただ私は全く興味が無いので推しキュアの画像をながめながらよかったねーと返しておく。
適当に生返事をしているといつの間にか今日夏芽が泊まりに来て一緒にシャドウサイドを見ることが決まっていた。
まぁ夏芽が強引なのはいつもの事だしどうせ今日も両親は帰って来ないので良いか。
「てかほんとにAの家って月浪家に似てるよね!!!親は研究職！家はマンション！高級住宅地！そして共働き!!!闇堕ちする？」
夏芽が安定の高いテンションで聞いてくる
「いやしないから、てか、えっと誰だ…アキノリ…？は友達居なかったんでしょ？」
「トウマね！あと居なかったんじゃなくて心を開かなかったの！」
「はいはい、まぁ私には友達居るし？闇堕ちするのって基本男子じゃん、私女子だし、てか闇堕ちしたらプリ〇ュアが何とかしてくれるって」
プリ〇ュアの話をしても引かないから夏芽はいい友達だと思う。
「えーしようよー闇堕ち〜そんでオーガ手に入れようよー私もエルダ手に入れるからっ！」
「その…おー、オーガ？手に入れてる暇があったらプリ〇ート手に入れるからいい。」
まあ、いつもの話だ、お互いにお互いの守備範囲外の話はスルーして推しの事を語る、そんなふうに登下校するのが私達の日常だ。
そしてそんな風にしていると学校へ着いた、私は靴を履き替えたらすぐ教室へ向かう、夏芽は隣のクラスの男子がトウマくんに似てると1人盛り上がる。
日常過ぎて最早飽きてきた感もある。
そんなこんなで放課後になった。
「じゃあ着替えとBluRayもったらすぐ行くね！」
「家の鍵と親の許可忘れないでね」
「大丈夫！許可の方はぬかりないよ！」
「はいはい、ちゃんと前見て帰るんだよ」
「はーい」
元気に去っていく夏芽、今日の晩御飯に出前とるつもりだったのに自分で作るハメになってげっそりする私。
そんな事も知らず15分でやってくる夏芽。
そして夕飯の支度が終わった途端に始まる映画…。
『社会のゴミはそっちだろ』
「お前こんなキャラ好きなの？」
思わず口から出た言葉に対して最早別世界に行っている夏芽、めっちゃうるさい。
「夏芽のテンションを適当に流してたらなんかいつの間にか終わってたわ…鬼太郎しか見てなかったわ…。」
「ちゃんと見てよね〜」
そんな話をしながら私達は眠りについた。