君のとなり4

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玉森side







昼休み、“ちょっと友達のとこ行ってくる”ってはるとAに伝えてから俺は1年生の教室のある階へ足を伸ばしていた






えっと…2組ってどこだっけ？






1年生の教室になんて遊びに来たことないし、未知の領域すぎてキョロキョロと見渡す俺を廊下にいる1年生がコソコソと俺を見てくる






うわぁ…もしかして浮いてる？




なんかすごい恥ずかしんだけど…






視線を集めてしまってるから隠れるようにこそこそ教室を探せば、ようやく2組に辿り着いて、すぐに後ろのドアから彼女の姿を探した







玉「…ねぇ、なみちゃんっている？」







すぐ近くにいた女の子に声をかけると、俺の声に振り向いた1年生たちが教室から“きゃー！”なんて叫び声を上げた







おーおー、なんだこれ






俺、アイドルみたいになっちゃってるけど







そんなこと考えながら圧倒されてたら、女の子がなみちゃんに声をかけてくれたらしく、“玉森先輩！”ってなみちゃんが俺の方へ駆け寄ってきた






玉「あのAたちのことで話あってさ。ちょっと時間ある？」






な「はい、大丈夫ですよ」








承諾してくれたはいいものの、こんな会話してる最中ですら、きゃーきゃーと俺たちをみて声を上げる女の子たち






玉「…ちょっと場所変えよっか」






俺の言葉に“ふふ、その方が良さそうですね”って笑うなみちゃんに“そうしよう”と返してから、さっきなみちゃんを呼んでくれた女の子にありがとうをして中庭に向かった







な「玉森先輩、すごい人気ですね」






玉「いやいや、」






な「何事かと思ってびっくりしちゃいましたよ」







そう笑ったなみちゃんが、“どうされました？”って話を振ってくれる







玉「やっと、決心したよ」






な「決心…？」









玉「俺、Aを諦める。



　 それで、2人のこと応援する」







な「…本当にそれでいいんですか？」








玉「Aが悲しまないならね」








あいつを幸せにしたい、そう思って付き合ったのに、俺のせいでAを悩ませて困らせて






ミツを思って泣くなら俺が笑わせるなんて思ってたけど、俺の存在がAの心の負担になってること気づき始めてたんだ







だからもう、悲しい思いさせたくなかった








な「…かっこいいですね」







玉「…ふふ、かっこよくなんかないよ」






俺の言葉に眉を下げて悲しそうに笑った

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