君のとなり4

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玉「…ミツ？」







裕太くんの視線を追うように振り向いた私を北山くんに見えないように背中に隠してくれて、裕太くんの背中越しに北山くんを見つめた








北「ふふ、お迎え？」







玉「…まあ、そんな感じ？」







北「よかったな、」




　


私の方へ目線を送ると、何故だか少し寂しそうに笑った








北「安心しましたよ」








“じゃあ、またな”ってひらひら手を振って私たちを追い越して行く









玉「…ミツ！」








北「ふは、なんだよ」








玉「…ありがとうね！」








北「別に何もしてねぇよ」








顔だけ振り向いて“じゃあな”と一言かけて帰っていった









玉「なるほどね」








「…ごめんね」









玉「ふふ…謝ることじゃないよ」









下駄箱に着いて靴を履き替える時も、わざと私より遅くなるようにしてたことも





校門に向かうまでも、そして校門を出た後も





普通に歩けば絶対私より早いのに、私を追い越さないようにずっと、私の少し後を歩いてたこと、本当はずっと気づいてた








玉「そりゃ泣きたくなるよね、」







見上げた裕太くんの顔は、私と同じで苦しそうで








玉「ん、」








腕を優しく引かれて裕太くんに包まれる









玉「辛かったね」




　



「…裕太くん」








玉「よく頑張ったじゃん」









欲しい言葉をいつも裕太くんはかけてくれるんだ







こんな素敵な人を、傷つけてるのは私なのに

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