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玉森side
千「…大丈夫かな」
俺が体育館に着いてすぐぐらいに、千ちゃんがバタバタと“教室に忘れ物した!”と慌ただしく体育館を出て行って、、
今ちょうど帰ってきたところなんだけど、なんだか深刻な顔してぶつぶつと独り言を言いいながら、俺の横にすとんと座り込んだ
玉「どうした?取りに行った物、教室になかったの?」
千「…あー、えーっと、そうじゃないんだけどさ、」
取りに行ったものらしき物を俺に見せた後、俯いた顔を上げてチラチラと遠慮がちに俺を見上げてくる千ちゃん
玉「困りごとなら話聞くよ?」
千「いや、あのね?どういう状況かあんまりよくわかってないんだけど、、」
玉「うん?」
千「忘れ物取り行った時に見ちゃったの、」
眉毛を下げて申し訳なさそうな顔を向けてくる千ちゃんに、何となく何を言われるかは分かった気がする
千「傘をささずにミツが走って帰ってるところと、」
…やっぱりその話か
千ちゃんは素直すぎるから、気まずそうに足をもじもじしちゃったりなんかして、すぐに何のことか分かっちゃったよ
千「…あのね、」
玉「A、でしょ?」
千「…えっ?タマ知ってたの?」
玉「うん、俺がミツに頼んだからね」
その声に“なんだぁ〜〜いけないもの見ちゃった気になったよぉ”と心底安心した顔で俺の方へ寄りかかってきた
玉「ふふ、紛らわしいことしてごめんね」
“ミツだって彼女いるんだからね?ちゃんと考えなよ〜?”なんて、俺のおでこを指でつついた
千「あ〜安心した!」
ぐでーんと俺の左側に背中をつけて寄りかかってくる
玉「ねぇ千ちゃん、」
千「ん?」
玉「…A、泣いてた?」
その言葉に俺から離れて、横から顔を覗き込んでくる千ちゃんの大きい目がゆらゆらと小さく揺るている
千「…っごめん、雨のせいでよく見えなかったや、」
玉「そっか、教えてくれてありがとう」
ねぇ、A
泣かせるようなことしてごめんね
でもこれで俺には迷いはなくなったよ
千「タマ…?」
玉「ん?」
千「…泣いてる、」
玉「…え、」
気づいたら俺の頬には一筋の涙が溢れていた
玉「千ちゃん、」
千「…ん?」
玉「全部全部、何もかも全部が終わったらさ」
千「うん、」
玉「…たくさん、褒めてね、」
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ゆい - 超大作お疲れ様です。全て読ませて頂きました。感情移入しすぎて涙が止まりません。玉森くん落ち希望です (2020年12月6日 3時) (レス) id: 9aa8fa73c0 (このIDを非表示/違反報告)
ちーこ(プロフ) - 私は玉森くんオチ希望です! (2020年7月24日 22時) (レス) id: 991c431617 (このIDを非表示/違反報告)
北玉担 - 覚えててくれててとっても嬉しいです!!!私は絶対玉ちゃんオチ希望です!!!!!!!!玉ちゃん離れたけどやっぱり二人ともいざ離れてみると、、、みたいな?(笑)お願いします!!!!わがままなのはわかってますが玉ちゃん希望です!!!(泣) (2020年7月23日 22時) (レス) id: 7bd4e8f045 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - tomoさん» tomoさんこんにちは!愛読ありがとうございます^^なるほどですね!参考にさせていただきます! (2020年7月23日 18時) (レス) id: 9bf54bbd8d (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - まなさん» まなさんこんにちは!愛読ありがとうございます^^参考にさせていただきますね^_^ (2020年7月23日 18時) (レス) id: 9bf54bbd8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽん | 作成日時:2020年7月14日 15時