君のとなり

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『はい、今日の勉強会は終了です。
この後ご飯を食べてから肝試し大会なので
各自でペアを決めておいてください。
んー、じゃあ解散ー』




去年もそうだったけどこの解散がかかった途端のざわめきがすごい



今年もなかなかだなぁ




みんなすごい積極的ですごいなー、なんてぼーっと周りを見ているわたしってやばいのかも。






「Aちゃん」





ぴょこんと私の前に顔を出して、ニコニコ笑っている彼は









「千賀くん！」









去年も今年も2年連続で同じクラスの千賀くん。


去年もこうやって声をかけてくれたんだよなぁ。








「Aちゃん、肝試しのペア組んでくださいっ！」



「こちらこそ、私でよけれ…っわ！？」







私が言いかけた途端に、後ろからぐるんと首へと回された腕。





ずんと肩にかかる重みと





頬をくすぐる髪。





ふわっと香る匂いと





鼻にかかった笑い声。






顔を見なくなってわかる。








「…北山くん」




「千賀ごめんな。こいつ俺と組むから」



「Aちゃん、そうなの？」



「ちがっ！ 私ペアなんて組んでない！」



「照れんなって、」



「…そっか、わかった！」









このままじゃ変われない。





ふぅーと深呼吸してから




気持ちをぐっと堪えて





肩にかかる腕を振りほどいた。








「A…？」




「…やめてよ

本当に北山くんとペア組んでないから…！









千賀くんがいい…」








「それ本気で言ってる？」








「…私は千賀くんと組みたいの」







・









・






「…勝手にしろ」









なんでそんな顔するの





そんな顔されたら、今やってることが間違ってるのかもって思っちゃうよ







私だって本当は





…北山くんとがよかったよ

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