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貴方side
『悪いけど、私にこの子の面倒は見きれませんよ』
率直にそう言った。
すると、瑠火サンは苦虫を噛み潰したような顔をして少し俯いた。そして、顔が起きたと思ったら私ではなく伊黒のほうに体を向けた。
瑠火「……小芭内。挨拶をしなさい」
伊黒「っ…」
どうしてそこまでして挨拶を強要するのか。
私にはよくわかった。
この人もまた、松陽と似ているところがある。
.
伊黒は顔を顰めたまま名を名乗った。
そんな無愛想な顔を見て、そうなるのも仕方ないなと思った。歪んだ人間しかいない家だ。それで弄れないなんて余程余裕があるやつじゃないと無理だろう。
だからといって、いつまでもそれでいい訳じゃない。
もっと変わらなきゃいけない。
限界まで、自分の力で。
『伊黒。』
突然名前を呼ばれたことに驚いたのか、伊黒は肩を揺らしてこちらを向いた。
『そんなビビんなって。
……アンタ、槇寿郎サンに稽古つけてもらってんの？』
伊黒「、…はい」
『ふゥん…。
じゃあさ、もっと強くなりたいとか思わねェ？』
そう言うと、伊黒は小さな拳をきゅっと握った。
大方、瑠火サンが私を呼び出したのは伊黒を預かってもらって今より更に厳しい稽古をつけてほしいからだろう。槇寿郎は伊黒が小さくて弱いからって甘やかしてそうだからな。(大正解)
そこで伊黒を預かってくれそうな育手を探したところ、私が上がった…って感じかな。女性の期待にはちゃんと応える主義なんでね、全うしますとも。()
『アンタはもっと強くなれる。』
私みたいに、ずっと自分に甘えてちゃいけない。
強くなって、大切な人を守らないといけない。
失うものを少しでも減らさなきゃいけないんだよ。
.
私の言葉から暫く間があいて、最初に口を開いたのは私でも瑠火サンでもなく、伊黒だった。
伊黒「………もっと、強くなりたいです。」
瑠火「！！」
私は伊黒の頭をがしがしと乱暴に撫で、同じオッドアイの瞳を見つめた。
『よし、よく言った！！
だったら早く身支度して外に出ろ！！』
伊黒「えっ、あ、はいｯｯ！」
バタバタと転けそうな足取りで部屋を出ていった伊黒を見て、思わず笑みがこぼれる。
明日から忙しくなるなァ。
.
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レイレイン - 高杉だッッ…！！！！！の所が好きです！私、中の人ネタ好きなんですよwww (2021年4月6日 20時) (
レス) id: 5a04a92c31 (このIDを非表示/違反報告)
土方雷羅(偽名) - あー！続き気になるぅ！ (2020年12月22日 17時) (レス) id: e501354a5d (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ちらちゃんさん» あ、占いツクールですか？来れたら教えてね！ (2020年12月18日 6時) (レス) id: 02e747571d (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - ミミさん» すみません、見たいんですけどウェブ利用制限がかかっているので、後ほどPCのほうで見たいと思います！申し訳ないです(；＿；) (2020年12月17日 22時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 以前言っていた今手をつけている設定欄書き終えました!来てみて下さい! (2020年12月17日 21時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらちゃん | 作成日時：2020年5月24日 0時
