美しき天才小説家【名探偵コナン】

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貴方side






コナンくんと話をして、
およそ一ヶ月の時が経過した。








未だ、事件性のあることは何も起こっていない。


















一つ大きな出来事があったと言えば、そう。













橋屋「本屋大賞！また頂きましたよ！」










私の本が発売されたことだ。

















“粗悪”の続編、“劣悪”。














長い期間を費やして、
やっと完成まで持ってこれた。











休みの間、何をしようかな。
なんて考えてみる。
















橋屋「先生も、これでようやく自由の身ですね」


『ほんとだよ〜。
暫くは書かなくてもいいんだよね？』


橋屋「はい。ゆっくり休んでください」


『ういー』


橋屋「あ、どうします？飲み行きます？」


『事件の匂いがするからやめとく』


橋屋「あれは僕のせいじゃありませんよ！！」








そう言って、困ったように笑う橋屋。











たしかに、あれは橋屋の責任ではない。
が、散々だったのは事実だ。







あれ以来銀行に行くのが怖くなったなんて、
笑えるよね。














『まぁ、また落ち着いた頃にね』


橋屋「しゃあ！！楽しみにしてます！！」


『はいはい』








どうせ私が奢る羽目になるんだろうな、、
別にいいんだけど。儲かってるから。

















橋屋「じゃ、僕はこれで失礼しますね！」


『おつかれー』


橋屋「お疲れ様です〜」










橋屋が荷物を抱えて部屋を出る。














すると、玄関の扉が開いたと思ったら、
次に聞こえてきたのは最近では聞き慣れた声だった。
















コナン「あれ、橋屋さん！こんにちは〜」


橋屋「こんにちは、コナンくん」


コナン「ねぇねぇ、A先生いるー？」


橋屋「先生は自分の部屋にいるよ。
案内しようか？」


コナン「うん！おねが〜い」










二つの足音がこちらに向かってくる。












おのれ橋屋、やっぱりお前は厄介な野郎だ……






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