夢操少女は腕の中【魘夢】 (ページ21)

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Aside

A「はは、こんなみっともない姿見せちゃってごめん。」

善「…ううん。…一体何があったんだ？」

炭「実はな、Aは…」

泣き崩れて呂律が回らない私に代わり、炭治郎が先程話した事を善逸に説明してくれた。
話が終わる頃に、善逸の額には青筋が浮いていた。

善「…許せない…… Aちゃん！」

A「う、うん？」

善「Aちゃんを傷付ける奴は俺がッ…
俺が倒すからッ……！

だから、そんな悲しい顔しないでよ…」

A「ほ、本当…に？」

善「うん、俺は本気だから。…次Aちゃんの泣いている顔を見たら、必ずそいつを倒す。」

久しぶりに見た、善逸の熱意のこもった真剣な顔。
いつも泣き言を言っている彼の言動とは思えないくらい、とても頼もしかった。

…なんだか気恥ずかしい。

互いのおでこが付いてしまいそうなくらい近い顔の距離に、私は思わずそっぽを向いてしまった。

善「っ、えぇ！？俺かっこ悪かった！？ちょ、こっち向いてよAちゃぁ～ん！」

A「何でも…ないって…」

炭「あ、はは…(何で善逸は女の子が好きなのに、本当に好きな子からの好意には鈍いんだろう…)」

結局私は夕暮れ時まで蝶屋敷の屋内で炭治郎たちと話をしたり簡単な訓練をしたりして過ごした。

蝶屋敷を出発する時は、炭治郎、善逸、伊之助とアオイさん、しのぶさんが見送ってくれた。

蝶屋敷のみんなと交流したおかげで沈んでいた気持ちが、微かに楽になった気がした。

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