33.粗忽 ページ4
Aside
やばいやばいやばい…！
慌ててリビングに居るおそ松さんの元へ向かう。
お「…ん？
どした？そんな慌ただしい顔して…」
A「あ、えっと…
あの、おそ松…の弟…」
お「…弟？
誰？何松？」
A「えっ… あぁ、多分全員だと思う。
おそ松の事で話がしたいって言われて…
でもおそ松は今は会いたくないんでしょ？
だから通すわけにはいかないし…
どうしよう。」
先程チョロ松さんから言われた事を伝える。
すると彼は一瞬動揺したような歪んだ顔をしたが、すぐにいつも通りの薄笑いに戻った。
そして口を開いた。
お「…確かに会いたくはねーけど…
このままAの家に居候ってワケにもいかないのは俺も分かってる。
…で、あいつらなんて言ってたの？」
A「おそ松について話がしたい
ってだけしか聞いてない…かな。」
お「何を話すのか聞いてくんね？
…内容によっては……ちょっと居づらいからAを交えてになるかもしんねーけど。
…な？お願い。」
A「うん、分かった。
…じゃあ確認に行ってくる」
おそ松さんの指示に従い、再び玄関へ戻りドアを開ける。すると先程と同様に10個の瞳が一斉に私に向けられた。
慣れない感覚に戸惑いながらも、私はゆっくりと話し始めた。
A「あ、あの…
何を聞きたいんですか？おそ松さん…についてって」
チ「あ、ごめんね。
内容なんだけど。おそ松兄さんさ、もう何日もうちに帰って来なくって。
LI○Eの既読は付くけど返事は無いし、行方も分からないから心配なんだよ。Aちゃんは彼女さんだからさ、何か知ってるかなって思って来たんだ。」
A「……はい…」
チ「それが目的。
まぁ…別件も兼ねて聞きに来たって事。
…あのさ、確認なんだけど」
A「は、はい…？」
何だか嫌な予感がした。
チョロ松さんの表情は怖くないのに、蛇に睨まれたように私の足はその場から動けない。
次の言葉を待つ。
その質問は、私の眼中には無かった拍子抜けした質問だった。
チ「…君ってさ、
まだ高校生…だよね？
…ほ、ほら！今だって制服？着てるし。
前に聞いた時は大学生って聞いたけど…何か事情があったんでしょ？」
A「…い、いや違うんです…」
一「…いきなり割り込んで失礼だけど……
その制服って赤塚高校の制服だよね。
…確か2年前に…
バタンッ
お「…ごめんA、もう下がってて。
俺が悪いから」
A「えっ…」
チ「おそ松…兄さん？」
＊
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作者名：小鳥遊未來 | 作成日時：2019年9月8日 13時
