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｢その学校に行きたいというのは、Aの意思ですか。｣
聞くと、Aは伏せていた顔を上げ、驚いたような顔をした。
しかしすぐにいつもの表情に戻り、一拍置いてから、
｢…はい。｣
と力なく答えた。
｢本当に？｣
なおも問い詰めると、Aは瞼を伏せ、唇を噛みしめて黙った。
そして、首を横に振った。
｢母が、そうしろと。｣
Aは消え入りそうな声でそう言った。
｢…何故お母様が？｣
Aの母親は、女である彼女を大金を積むことでわざわざこの男子校に裏口入学をさせたというのに。
｢私を不憫に思った親戚が、母を説き伏せたらしくて。
ナイトレイブンカレッジに入学しただけでも充分凄い。それに、最高峰の医術を学ぶ学校から推薦を受けるなんて後にも先にもない…と。｣
Aは話しながら、泣いていた。
頬の上を、涙が一つ二つと伝っていく。
｢断ることは、できないんですか。｣
Aはその言葉を聞いて、自嘲気味に微笑んだ。
｢私は母の所有物ですから。｣
そうだ。
断るという選択肢があって、それを選ぶことができたら、Aは今ここにいない。
｢でも、もしその学校へ行くのなら、私は男の子として生きていかなくてもいいそうなんです。｣
不意に、Aがそう言った。
｢ジェイドさん。私は、女の子として生きていきたい。｣
僕の目を見据えて、Aはそう言いきった。
｢ジェイドさんへの自分の想いを自覚した時、やっぱり女の子として接したいと強く思いました。｣
Aが僕の手を両手で握りしめた。
_______
自室へ戻ると、ベッドに寝転がったフロイドが自分を出迎えた。
彼が口を開く前に、
「ありがとうございました。」
と礼を述べた。
｢別にぃー。これ以上ジェイドのダサい姿見んのが嫌だっただけだし。｣
フロイドは、僕の感情にケリをつけさせるために、Aにわざと好意を寄せるふりをしたのだ。
…正直、どこからどこまでが演技なのか、定かではないが。
それでも、彼の献身のおかげで僕は自分の気持ちをAに伝えることができたのだから、感謝してもしきれない。
｢ジェイド、本当にAに告ったの？
顔死んでっけど。｣
｢Aに想いはちゃんと伝えました。
彼女からも僕のことを…好きだと言って貰えました。
ただ…｣
｢ただ？｣
続く (更新停止中)
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ランカスター(プロフ) - レオンさん» コメントありがとうございます！！お気に召していただけたようで何よりでございます♪ ジェイドのみ副寮長、ご指摘の通りですね！見直してみて気づきました…。ガバガバで申し訳ないです 笑 コメント下さり本当にありがとうございます！ (2021年1月4日 10時) (
レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - すごく内容好きです....!!!!!ｳｯ...！！オクタの副寮長はジェイドのみだと思います...！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 8a19b2b241 (このIDを非表示/違反報告)
ランカスター(プロフ) - mitoさん» コメントありがとうございます！！ジェイド最推しの方にお褒めいただいて嬉しいです♪書いてて自信が持てますし、とっても励みなります！どうぞ、最後までお付き合い下さいね！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ジェイド先輩が最推しなので最高です！大好きです！愛してます！！更新あ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランカスター | 作成日時：2020年12月16日 15時
