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ふと、Aの勉強机の上に置かれたスケッチブックが目に入った。
自分の故郷を思わせるような色鮮やかなブルーと、画面の中央のよく見覚えのある姿が遠目から見えた。
｢これは…｣
立ち上がって覗こうとすると、Aが横から手を伸ばしスケッチブックをかっさらった。
｢いいじゃありませんか。
Aが、僕を描いてくれたんでしょう。
見せてください。｣
Aは恥ずかしがりながらも、彼女の背中に隠したスケッチブックを僕の前に差し出した。
受け取って、丁寧な手つきでページを捲っていく。
スケッチブックのほとんどは、動物の解剖図で埋められていた。
どれも思わず見入ってしまうほど、リアルに描かれている。
その写実に徹底した絵柄は、Aが以前譲ってくれた、自分の顔のスケッチを思い出させた。
目当てのページにたどり着いた。
｢…！
これは…｣
絵のクオリティに唖然とし、スケッチブックから顔を上げてAを見た。
｢すいません…。
私、想像で絵を描いたの、初めてで。｣
Aは頬を赤く染めて、下を向いてしまった。
それもそうだ。
スケッチブックに描かれた僕の絵は、他のページに比べてかなり稚拙なクオリティだったから。
海で泳いでいる僕の姿を描いたそれは、
しかし、筆のタッチは繊細で丁寧なので、かなり時間をかけて仕上げたことが伺える。
色鉛筆で彩色された海の色も、ただブルーで塗りつぶしただけじゃなく、何色もの色が重ねて塗ってあった。
｢ごめんなさい。
やっぱり見せるべきじゃ…｣
｢いいえ。｣
スケッチブックを閉じようとしたAの手を、咄嗟に掴んだ。
｢僕は嬉しいですよ。｣
本心だった。
Aが以前くれた、写真のようにリアルな僕のスケッチよりも、こっちの絵の方がずっと価値があった。
｢確かにクオリティは稚魚レベルですけど、でも、
この絵を見てると、Aが僕の人魚姿を一生懸命思い出しながら、スケッチブックに向かっている姿が浮かぶんです。｣
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ランカスター(プロフ) - レオンさん» コメントありがとうございます！！お気に召していただけたようで何よりでございます♪ ジェイドのみ副寮長、ご指摘の通りですね！見直してみて気づきました…。ガバガバで申し訳ないです 笑 コメント下さり本当にありがとうございます！ (2021年1月4日 10時) (
レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - すごく内容好きです....!!!!!ｳｯ...！！オクタの副寮長はジェイドのみだと思います...！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 8a19b2b241 (このIDを非表示/違反報告)
ランカスター(プロフ) - mitoさん» コメントありがとうございます！！ジェイド最推しの方にお褒めいただいて嬉しいです♪書いてて自信が持てますし、とっても励みなります！どうぞ、最後までお付き合い下さいね！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ジェイド先輩が最推しなので最高です！大好きです！愛してます！！更新あ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランカスター | 作成日時：2020年12月16日 15時
