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抑えていたものが、堰を切ったように溢れ出したのは、放課後のことだった。
今日はモストロ・ラウンジの仕事も入っておらず、何もやる気がしないので部屋でゆっくりしようと思っていた。
重い足を引きずって、部屋の前まで来た時。
フロイドと、Aの声が中から聞こえてきた。
予期せぬことに、心臓が跳ね上がった。
一度深呼吸をして気を取り直し、二人の会話に耳をすませる。
その直後、中からは何も聞こえなくなった。
まるでこちらを焦らすような、長い沈黙の後。
｢俺さ、｣
と、フロイドが切り出した。
その声には、何かを決意したような、覚悟の意志が感じられる。
嫌な予感がした。
｢Aのこと、好きなんだよね。
だからさ、俺と…｣
続きの言葉を、ドアが開く音が遮った。
驚いてこちらを振り向くAと、何故か落ち着いた様子のフロイド。
自分が何をするつもりなのか、自分でもよく分からないまま、二人の元に詰め寄っていき、Aの手首を掴む。
｢え、ジェイドさん。あの…｣
狼狽えるAを顧みることなく、そのまま部屋の外へと引っ張っていく。
フロイドは止めることもせず、黙って成り行きを見ていた。
…そこでようやく理解する。フロイドの行動の意味を。
しかし、一度流れ出た感情は、行き着くとこまで行かないと、おさまりそうになかった。
｢え？
ここ、私の部屋…｣
Aの部屋に入ると、扉を閉めた。
人目につかない所といったら、ここしか思い当たらなかった。
何も言わず、Aを黙って見下ろす。
手首は掴んだままだった。
｢あ、あの。…ジェイドさん？｣
Aは困惑したようにこちらを見上げる。
…違う。自分が欲しているのは、僕をそんな目でみる貴方じゃないのに。
｢憎いです、貴方が。｣
そう言って、Aににじり寄っていく。
男の体といえど、華奢なつくりのそれは力を入れると呆気なくベッドに倒れ込んだ。
その上に覆い被さるようにし、両方の細い手首を自分の手で押さえつける。
Aの顔が途端に強ばり、血の気が引いていく。
｢ジェイドさん…？｣
｢こうでもしないと、貴方はいつまでも僕を男として見てくれないでしょう。｣
不意に、目頭が熱を持った。
勝手に口が動いて、言葉が好き勝手に溢れ出した。
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ランカスター(プロフ) - レオンさん» コメントありがとうございます！！お気に召していただけたようで何よりでございます♪ ジェイドのみ副寮長、ご指摘の通りですね！見直してみて気づきました…。ガバガバで申し訳ないです 笑 コメント下さり本当にありがとうございます！ (2021年1月4日 10時) (
レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - すごく内容好きです....!!!!!ｳｯ...！！オクタの副寮長はジェイドのみだと思います...！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 8a19b2b241 (このIDを非表示/違反報告)
ランカスター(プロフ) - mitoさん» コメントありがとうございます！！ジェイド最推しの方にお褒めいただいて嬉しいです♪書いてて自信が持てますし、とっても励みなります！どうぞ、最後までお付き合い下さいね！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ジェイド先輩が最推しなので最高です！大好きです！愛してます！！更新あ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランカスター | 作成日時：2020年12月16日 15時
