検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:38,018 hit

26 ページ27

何となく煙草を吸っていた



.



仕事が終わって時間を持て余したので 春千夜と合流するまでの間 にたまたま車に置いてあったタバコを吸った


紙タバコを吸うのなんて何年ぶりか分からない、そもそも誰のものかも分からない

でも誰のものであったとしても置いてあるならどうぞ吸ってくださいって言ってるようなものだしなと思い久し振りにそれに手を伸ばした



火を付けて煙を吸い込めば 想像以上に重く いやに甘い味に思わず顔を顰める

これ吸ってるの誰だよ趣味悪い


なんて思ったけれど1度火をつけてしまったので勿体ない精神で吸う

けれどやはり甘ったるく重すぎる、久し振りに吸ったせいかヤニクラを起こして目の前が揺れる



すると助手席のドアが開いた




『 あー 、 春千夜おかえり 、 ... は ? 』




春千夜だと思って横を見れば ニコニコしながらこちらを見ている蘭さんがいた



驚いて固まってる私の腕を掴み 吸いかけのタバコを吸う

深く吸い込み煙を吐く姿は 嫌になるくらい様になっている



「 Aって煙草吸うんだ 」


『 たまたまです 』



「 へェ 」 と言って私の髪をいじる



「 これ 誰のかわかる ? 」


『 知らないです 』



置いてあるから吸いました 、 なんて言えば 「 悪い子だなァ 」 とからかわれる

私の髪を触る手を振り払えば今度は私の顎を持ち無理矢理目線を合わせてきた



『 なんですか 』


「 それ 、 俺のなんだよね 」



そう言って指刺されたのは持っていたタバコ

よりによって この人のだったか 、 と思い眉をひそめてると



「 すっごい 嫌そうな顔すんじゃん 、 蘭ちゃん傷ついちゃうなァ 」



なんて嘘泣きされる



『 勝手に吸ってすみません 』



面倒なことになる前にさっさと謝ろうと思い直ぐに謝れば 私の顎から手を離した



「 べつにいいよ ? むしろそれあげる 」



そう言って何事も無かったかのように 車から降りていった


なんであの人が乗ってきたのかも分からないし なんの用事があったのかも分からないけど 、 あの人はああいう人だと思えば納得出来た

27→←25 ※



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
239人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

i(プロフ) - Raraさん» わああ、ありがとうございます!ぜひ楽しみにしててください! (2021年9月4日 21時) (レス) id: 74b3616e33 (このIDを非表示/違反報告)
Rara - このシュチュ最高です…春ちゃん大好きなんで毎回更新楽しみにしてます!これからも更新頑張って下さい! (2021年9月4日 8時) (レス) id: 11411a2c83 (このIDを非表示/違反報告)
i(プロフ) - 寝蜘蛛さん» 泣かされる春千夜いいですよね、コメントありがとうございます! (2021年9月2日 9時) (レス) id: 74b3616e33 (このIDを非表示/違反報告)
寝蜘蛛 - めちゃくちゃ好きです。春千夜が泣かされるとか・・・。更新頑張ってください。 (2021年9月2日 0時) (レス) id: d49ff9d566 (このIDを非表示/違反報告)
i(プロフ) - ヒズミちゃんさん» 私と好み一緒で嬉しいです! (2021年9月1日 21時) (レス) id: 74b3616e33 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:i | 作成日時:2021年8月31日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。