???day ページ30
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きっと今は中学二年生なんだろうな、僕。
「 なんだかもう、わからなくなってしまったけれど 」
代わり映えしない毎日と針を刺して膨らんだ血管が もう戻れない なんて告げているようで、夏なのにずっと涼しいから、季節の感覚がわからなくなった。
ひとり、呟いた部屋の中は乾燥していて喉が乾く。行ったことはないけれど、まるで砂漠みたいだ。オアシスは、無い。
白を基調しているからか、空間は清潔感が溢れていて、妙に居心地が悪い。たとえここに長くいるとしても慣れないのだから、生き存えるくらいなら楽にしてくれと言う気持ちも分かってしまうようだ。まあ、病院が蛍光色とか、真っ黒でも落ち着かないけれど。
部屋の中でうだうだとしていても仕方がないから、今日は少し個室の外にでも出てみようか。もしかしたら新しい発見があるかもしれないし、と少しだけの希望を手繰り寄せるように起き上がった。早くここから出てしまおう。喉が乾ききってしまう前に。
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いつも談話室のような空間でテレビを見ているご老人に軽く会釈をして、長い廊下を歩く。ひたひた、と冷たい音がした。看護師さんたちが忙しそうに走り回っているので隅の方を歩く。そうすると、皆は僕を“ 病気がある特別な子 ”として見るけれど、そうでも無いんだなと思える。
何の発見もないものだから、半ば諦めて帰ろうと思いはじめた。少しの間壁に寄りかかっていると、騒がしさの中からひとつだけ、ただひとつだけ音が伝わって来た。
_____「 ねずみくんは、胸が高鳴るのを感じていました。どきどき、どきどき 」
心地いい声だ。
まるで、母のお腹の中にいたときに聞いていたような、鼓動と同じ暖かさの声。
不意に聞こえた声に吸い寄せられるようにして歩みを進めると、そこは小児科にかかっている子供達が遊ぶために作られたスペースだった。子供達が跳ねたり積み木で遊んだり、本を読んでもらったりしている。
「 これが恋というものだと、ねずみくんは初めて気付いたのです。 」
黒髪のショートカットがとても綺麗な、女の子がいた。幼く見えるけれど同い年くらいだろう、周りに比べて雰囲気が少しだけ大人びている。
気付けば僕も、彼女の声に吸い寄せられるようにして輪の中に座っていた。
「 ああ、なんてすばらしいんだろう。ねずみくんは、彼女のことが大好きで大好きでたまりませんでした。相手が、ねこだとしても。……はい、続きは明日ね！ 」
もっと、とか別の本を持ってくる子供達をやんわりと制して、彼女はこちらを見て少しだけ驚いたような顔をした。
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雪羅(プロフ) - そうなんですか？！それなら、死ぬまでにやりたいことは、ディズニー等の遊園地に行く……ですかね。五奇人やKnightsと一緒に。できればで大丈夫です、ただの私の願望なので！！ (2019年8月13日 15時) (
レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - 雪羅さん» 雪羅さんはじめまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです…！死ぬまでにやりたいことまだまだ受け付けてますのでよろしければお聞かせください！これからもどうぞよろしくお願い致します！ (2019年8月13日 15時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 過去編とかも作り込まれてて、凄いです。重要モブ生卵くん気になります。死ぬまでにやりたいこと、コメントしようと思いましたが手術するので駄目か……と少し悲しいですが……これからも更新頑張ってください……！長文失礼しました (2019年8月13日 13時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。この作品大好きです！また読み返しました！続編に行くのですね、楽しみです。主人公ちゃんの、明るく強がってるけれど本当は脆くて弱い所とか、周りの主人公ちゃんへの愛とかがひしひしと感じられて……もう！やばいです！ (2019年8月13日 13時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - にゃる太さん» はじめまして、返すのが遅くなってしまい本当に申し訳ありません。ありがとうございます！励みになります！これからもよろしくお願い致します！ (2019年7月14日 14時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2018年2月7日 23時
