【４】来世で会えたら思い出しましょう！！！【あんスタ】

１６３day ページ23

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吸血騒ぎもようやく終わり、何だか気まずくて無言の空気が流れた途端、また後ろの方でがたんという音がした。正直、不快で怖かった。もうかなり暗くなってきていて、少しだけ暗闇に慣れたからか物の輪郭はつかめるものの、目の前にいるはずの凛月さえ捉えられなかった。

『 ……凛月 』

「 …なに。こわいの？ 」

『 うるさい、怖いわけない 』

「 ねえ、さっきからなんか音して… 」

『 やめて！ 』

ひやっとしたものが頰に触れて短く叫んだ。俺の手だよと凛月が言った。絶対にやついてるぜコイツこちとら真剣なんや

『 うわっ！…また触ったでしょ！ 』

「 ……は〜？さっきだけだけど…ってあんたも触ったでしょ、やめてくれない？ 」

『 あんたが言う！？……って今の私じゃない…… 』

どうやら第３の人間がいるようだ。
いや、人間じゃないかもしれない。やっべえ。そういえば夢ノ咲学院には慰霊碑があったし、あながち間違ってもいない。もしかしたら…

「 幽霊？ 」

『 やめてやめてやめてやめて！おばけなんてないさ！おばけなんて嘘さ！ 』

「 ねぼけた人が見間違えたのさ♩ 」

『 ヒッヒイイイイイイイ！今の声！今の声誰！！ 』

スマホ！スマホ！ない！ない！？
とられた！？幽霊に！？落ち着け落ち着け、幽霊もスマホ世代なのか？マジで？ガラケー世代じゃなくて？時代の変化に対応してる？意識高い系幽霊？

_____そこで、視界が急に明るくなる。

『 電気……って凛月、綺麗な顔してるね…… 』

「 はあ？そこじゃないでしょ、あの人 」

人？幽霊じゃなくて？と四囲を見回すと、背の高くてすらりとした男子生徒が立っていた。少し申し訳なさそうにしているので、歌の続き歌ってきたときは完全に楽しんでたけどきっと根はいい人なのだろう。間違いなく楽しんでた。

「 本当にすみません……二人共、仲よさそうに喋っていたので出て行ったら邪魔かなって思っちゃって隠れてたんですけど……余計に怖がらせちゃいましたね 」

あはは、と困ったように笑う男子生徒、あ！見たことあると思ったら多分同じクラス！

『 同じクラスの！えっと！ 』

「 あはは、覚えてなくてもいいんですよ。青葉です、よろしくお願いしますね♪ 」

『 青葉くん！わかってた！わかってたよ！ 』

大嘘 日常生活に精一杯すぎて周りのことを見る余裕がないから、未だにクラスの人の大半の名前がわからない。

「 あのさあ。自己紹介はいいんだけど…電気のスイッチこっち側についてたじゃん 」

『 それな！マジでごめん思い込みってダメだね！ 』


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