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ニル・アドミラリイ/1 ページ8

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「 ……酷い 」


Aさんが死んだ。自 殺だったみたいだ。
部下も全員殺られていた。あの頬に傷のある少年、後で聞いたらカルマという名前だった少年も、血を流して床に倒れたまま身動きひとつしなかった。

やっと退院出来たと思ったら、これだ。首領から死体処理を仰せつかってやってきたはいいが、何も咎めることのない病室から此れじゃあ、絵面の転換がキツすぎる。

黙々と処理を始める部下たちの少し後ろに立つと、机の上にトランプが見えた。


「 ……あーあ 」


身内の死って、矢っ張り悲しいね。


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『 生憎首輪はもうついてるので 』

Aさんと戦った日、その少し前辺りから私は、首領から云い伝えられ、異能強化をしていた。“極秘任務”である人質作戦の為の、精神操作の練習だ。彼と神経衰弱をしたのもその為だった。

( 驚いた。Aさんって自分に自信があって素敵だなあ、異能を使っても彼の後ろに映っている私の顔は、Aさんの幻影を映してる )


____詰り。私が精神操作を使って見せていたのは、Aさんの上に被せた私の幻影(、、、、、、、、、、、、、)なのだ。だからAさんは、自分の幻影が映されているとも知らず川端Aとトランプをしていた。

Aさんの思考が、読み取れた。彼自身の声が、直接頭の中に響いてきた。それ(、、)が、私の異能強化の結果である。


「 ああ。この人は、本当に頭が良かった。とっても良かった。だから自 殺なんて……死ぬ前に、異能で宝石にせず部下も全員抹殺したことも。考えてみたら、一寸おかしいね 」



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「 ____太宰。解ってるだろうけど云っておく。好意は別に僕の知ったところじゃないが、情け(、、)は駄目だ 」

「 …情けなんて優しい気持じゃあありませんよ、乱歩さん 」


「 太宰はもう知っている筈だ、__彼女の云う異能の暴走は多分、もう故意的に引き起こせる(、、、、、、、、、、、、)状態にある。僕に態々相談せずとも、答えは出ていた 」


「 __私はね、乱歩さん。情けなんて未練がましくて浮き浮きするような気持ちは産まれた時から持ち合わせてませんよ。在るのは泥々した気持ちばかり。彼女は自分が危なくなるような選択はしない。組合の長の為に飛び降りたのは、確実に異能の暴走でしょう__其れか、彼女自身の好意(、、)でしょうねえ。昔からあの子は、異能を使わなくても直ぐに人の“ 大切 ”になってしまう 」



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DEAD APPLE編を書くかとても迷っている

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ねむい(プロフ) - kuroさん» こんにちは、本当にありがとうございます!とても励みになります!これからもどうぞよろしくお願い致します! (2020年1月24日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - この先の展開がとても気になります!更新頑張ってください! (2020年1月24日 8時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむい | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年1月19日 23時

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