よしのりくん。 (ページ39)

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『よし、のりくん…やぁだ…っ、』

1回抵抗したのにその日の良規くんはやめてくれなくて。少しずつ身体の震えが出てきてしまった。

正『 …っ…ごめん…、A… 』

ようやく気付いてくれて私をぎゅっと抱き締めてくれた。抱きしめてくれて優しく背中を摩ってくれる。

正『ごめんな…A…もう、しないから… 』

『 …ふぇ…っ、ごめんなさい…嫌いにはならないで…っ、』

正『嫌いにならへんから…大丈夫やで… 』

『こころ、の…準備が…まだ…っ、』

正『ん…大丈夫…わかったよ、ごめんね…？これ飲んで、落ち着こ？』

と、持ってきてくれたのはさっきまで飲んでた珈琲牛乳。それを口に当てて、飲ませてくれた。

『 …1回、涼太に、目隠しされた時があって…手も結ばれて…1度も抵抗できない時があって… 』

正『 …もう、喋んなくてええから… 』

少し話せる感じになったからそう口にするとぎゅって更に抱き締めてくれる。

正『俺はそんな事しないからね？ゆっくり、ゆっくりな…？』

それに頷くともう寝よか、と良規くんが言うと体がふわっと浮き上がった。良規くんが、そのまま抱っこしてくれてベッドまで運んでくれた。

『 …どこにも、行かない…？嫌になって、嫌いにならない、？』

正『何言うてんの、Aの事分かってなくてしちゃったんは俺が悪いし、さっき言うたやろ？どんなAでも受け入れるって。俺の事信じて？もう遅いし、今日はもう寝よ、な？』

ベッドに横になると布団の中に良規くんが入ってきてギュッと抱き寄せて頭を撫でてくれる。
その気持ちよさで気付いたら眠っていた。