9時間目 ページ18
髪が黒いから余計に熱を吸収するしな。
ハリーと寄り添って歩きながら、私はうっとおしそうに前髪を掻き上げたのだった
それから数日たち、7月のある朝のことだった
朝食を食べに私とハリーがキッチンに入ると酷い悪臭が漂ってきた
洗い場に置かれた大きなタライが発生元らしい
ハリーに連れられ中を覗くと、灰色の液体に古いボロ布のようなものが浮いている。どうやら何かを染めているらしい
「これ、なんだろう？」
『………恐らく、私たちの制服だろうな。』
不快だと言わんばかりに顔を顰めると、ハリーも同じような顔をした
「そうだよ。わざわざダドリーちゃんのお古をおまえたちのために灰色に染めてあげてるんだ。
仕上がればちゃーんとした制服になるよ。」
『なるわけないと思うんだが。』
思わず口答えした私に、彼女は眉を釣り上げ私の前まで来ると何時ものように手を振り上げた
パシン、と乾いた音が響く
叩かれた部分が熱をもってジンジンした
ハリーは目を丸くして唖然としている
そういえば、ハリーの前で叩かれたのは初めてだったな
そんなことを考えながら、ペチュニアを見上げる
彼女の眼には明らかに憎悪と、ほんの少しの悲しみ、怒りが見え隠れしていた
まぁ、仕方ないか。スッと眼を閉じて、ペチュニアに何かを言おうとしたハリーの手を引いて食卓についた
すると、ハリーが私の叩かれた方の頬をそっと撫でた
「………痛む？……ごめん、僕……。まさかおばさんがAにあんなことするなんて……」
『ハリーが気に病むことじゃないよ。あれは私が悪い。』
思わず心の声が出てしまったからな。と笑いながら言えば、ハリーは、でもっと何かを言いかけるが、じっと私を見て何かを悟ってくれたように少しだけ笑ってくれた
しばらくしてダドリーとバーノンが入ってくると、この悪臭に顔を顰めた
バーノンは何時ものように朝刊を広げ、ダドリーは進学する予定のスメルティングス校の杖を片時も放す事なく、それで食卓のパンを叩き始めた
その時、郵便受けが開き、郵便物が玄関マットの上に落ちる音がした
ん？待てよ。今日じゃなかったか？例の手紙がくるのは
半分にしたパンを囓りながら(残りはハリーにあげた)、ぼんやり考えていると、バーノンが口を開いた
「ダドリーや。郵便を取っておいで。」
「ハリーに取らせろよ。」
「ハリー、取ってこい。」
『良い。私がいく。』
私はパンの最後の一欠片を口に入れると、椅子から立ち上がった
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かみきれ(プロフ) - すいません、前言撤回！次のページから読みやすくなってました。変なところでコメントしてごめんなさい！ (2023年4月17日 19時) (
レス) @page10 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
かみきれ(プロフ) - 面白いんだけど……中途半端なところで改行しているせいで読みにくいです。 (2023年4月17日 19時) (レス) @page8 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
new user(プロフ) - 面白いのですが、文章が読みづらいです。助詞がおかしかったり、言葉が抜けていて変な文になっていたりします。 (2021年11月27日 12時) (レス) @page7 id: f4cfaee80e (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！ (2018年12月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶とココア(プロフ) - 何故原作と言う言葉が出てくるのでしょうか？夢主は元々ハリーポッターの世界の住人ですよね？他の世界から転生したのなら分かるのですが設定には書いてない為指摘させて頂きました。物語自体は面白いです！ (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf85365645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉美 | 作成日時：2014年10月11日 15時
