おねがい。【マフィア松】2

第70話 ページ29

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『お、お父様…！』



父「A、久しぶりだね。」



なんで……なんで父がここに居るの……



隠れて生きてきたはずなのに……



父「A、急にいなくなってびっくりしたよ。何で急に居なくなっちゃったの？」


『ぁ……ぁ……』


父「それと、何でこいつらと一緒に居るわけ？」



父はそう言うと、みんなの方を向く。



その目は、まるで“奴 隷”を見ているかのように。



碧「な、なぜ加藤ファミリーがここに……」


父「Aを連れ戻しに来たんだ。」


12人「Aを…！」



私を……連れ戻しに……



父「さぁA、行こうか。」



いや、もうあんな生活はしたくない。



父「お前の好きな“お母さん”と“お姉ちゃん”と“お兄ちゃん”が、Aの帰りを待ってるぞ。」



いやだ……帰りたくない……



父「さぁ、A。」





『帰らない！！』





12人「ッ！？」


父「今、なんて言った？」


『帰らない！私は出ていく時にそう誓った！だから帰って！』


父「帰れ…だと……」



！？



ま、まずい！



ガシッ



『ッ！？』


父「いい加減にしろ。お前はあくまで俺の子。親の言うことはちゃんと聞け！！」


『ヒッ！』



怖い……怖いよ……



父「ほら、立て！」


『いや！』


父「まだ俺に逆らう気か！」


『わ、私は帰らないと決めた！この手を離して！』


父「チッ、そこまで言うなら縛ってやる！」


『いやぁぁぁぁぁぁ！！』



どうしよ、手足を縛られる。



な、何とかしてここから逃げないと……





12人「Aに触れるなぁぁぁぁぁぁ！！」





『み、みんな！？』





父「邪魔だなぁ、そいつらも捕まえろ。」





12人「ッぐ！？」





最低だ。





お「は、離せ！！」





みんなを巻き込んでしまうなんて。





碧「や、やめろ！！」





はは、ボス失格だね。私。









·









父「はは、もうこれでお前らは俺達“加藤ファミリー”から逃げることが出来ない！」





父はそう言うと、私と繋がっている1本の縄を持った。





父「さぁ、家に帰るぞ。」


『い、いや……』


父「抵抗しても無駄だ。お前の居るべき場所はここではないからな。」





私の、居るべき場所……





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