推しと恋愛は無理です!【mfmf】

推しと人の境目 ページ10

『バレたら炎上覚悟で仰ってますか？』




ま「ひとつ聞きたいんですけど」




『はい？』




ま「僕が恋愛することはそんなにダメなの？」




...1番突っ込まれて欲しくない所を聞かれた




それを言ってしまえば私たちは何も言えない




言う権利が無くなるのだ




『ダメだとは...言えません』





ま「僕だってアーティストである前に1人の人間だし、普通に恋愛だってしていいはずですよね？」





『...その通りです』





痛いところを突かれてしまった私はもうまふくんの顔が見れなくなっていた




私だってまふくんが恋愛することそのものを否定したい訳じゃないのにまふくんを否定したことになってしまった




これは大きなミスだ




ファンとしてあるまじきミス




私だってまふくんを守りたかっただけなのに...





ま「僕はただ認めて欲しいだけなんです」





『なにをですか...？』




ま「僕があなたを好きだってことを、です」




『そんなの...』




ま「僕の告白を受け入れるかどうかはあなたが決めることだと思います


ですが、僕の恋心まで否定されたくはありません

好きすら受け入れて貰えないのは嫌なんです」




真っ直ぐと猫背な背筋を伸ばして、私の目を見てそういうまふくん



もうこんなの受け入れるしか無かった




『...分かりました


失礼なことをしてしまいました。すみません。


まふくんの好きって気持ち、受け止めます』




するとまふくんの顔がぱあっと明るくなった



うわぁ可愛い...




ま「ありがとうございます！」




『ですが！受け入れはしませんよ！？


それは私の自由なんですよね！？』




ま「えぇ...


まぁそう言ってしまいましたし今はそれで構いません！


いずれ落としますから！」




『今はじゃなくてこれからもずっとです！


私はまふまふというアーティストが好きなんです！』




ま「僕の本名、相川真冬っていいます！」





『うわぁぁぁぁあ知りたくなかった！


最悪、こんな所でファンとしての一線をまた超えてしまうなんて...


なんでそんなに個人情報をポンポン教えるんですか！
危機感ないんですか！？』




ま「僕の名前教えたので下の名前教えてください！」




『それが狙いですか！？』





ま「ほらほら！！！」




『...葉山Aです』




ま「それでは、これからAさんって呼びますね！


あとタメでもいいですか？」




あぁ、諦めだこれは




『お好きにどうぞ...』




暗い帰り道、まふくんの笑顔だけは良く見えた

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