その温かさは知らない【srr】

近づきたい ページ42

わぁ...すごい......




暗くなったホール



天井に映し出される星々



全てが幻想的で美しい





ちらっと隣を見てみると彼方さんも同じように顔を上に向け星を見ていた




遠い...な





私から距離を取ってもらうようにお願いしてるのになんてわがままなんだろう




もう少しだけでいい



近づきたい、と思ってしまう





彼方さんは星が良く似合う




私の今のネックレスも今日に合わせて星のチャームがついている





そ「どうしたの？」




あまりに見すぎていたせいで彼方さんが小声で声をかけてきた



『あ、いや...なんでもないです』




すぐに視線を天井に戻す




壮大な空の下で2人だけのような気がした




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そ「凄かったね〜！！感動した！」




『分かります！綺麗でしたね〜』




そ「今からどーしよっか？お昼食べる？」




『そうしましょう！』





2人で小さな小洒落たカフェに入る



彼方さんはコーヒーとパスタ



私はカフェラテとサンドイッチを頼む





『彼方さんって、歌手なんですか？』




ごフッ...




コーヒーを飲んでいた彼方さんが驚いて吹き出す





『え、大丈夫ですか？』




そ「ごめんびっくりして...歌手かぁ…まぁそんな所かな」




『歌お上手なんですね〜凄いなぁ』




そ「いやいや〜そうだ今度ライブが...って人が多いところは危ないね


あ、関係者席用意するよ！こないだ居た友達と一緒においで！」




『え、そんな...いいんですか？』




そ「うん！今度チケット渡すね！」




『楽しみにしてます！』









それから私たちはデパートに行って服や小物など色んなものを見たり買ったり...




いつもなら警戒心MAXなのに彼方さんのおかげで少しリラックスできた








『彼方さん、今日はありがとうございました。

とっても楽しかったです！』





そ「あのさ...」




緊張した面持ちで何かを言おうとしている彼方さん





そ「もう少しだけ一緒にいたい」









私に断る理由はなかった

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