天才ボカロPの正体はJK 3【歌い手】【シェアハウス】

129話 ページ35

まふまふside



あれから蒼は救急車に運ばれた




念の為坂田がついて行ってくれたので多分大丈夫





そらるさんはAを見てくれている





う「俺は今ものすごいこの人を殴りたいけど...


とりあえず話す必要があるんだな？」




ま「はい


浅川くん、僕のことわかるよね？」





浅川「覚えてます、お兄さん」




さっきまでの態度と打って変わって何故か落ち着いている浅川くん




なんでこの人こんなに落ち着いてるの...





ま「まずなんで蒼を刺したの？嫉妬？」




浅川「あぁお兄さんには言ってましたっけ


俺、瀬名さんのこと好きだったんですよね



でもあの早川とかいう男に取られて...本当は瀬名さんを刺すつもりだったんです



俺に振り向いてくれない瀬名さんは要らないから」




う「おまっ...！！


なんでそうなるんだよ！

なんで...ころ、す...とかいう考えになるんだよ...」




うらさんは激怒して浅川くんの胸ぐらを掴んでは泣いている




う「お前のせいで...蒼とAは今苦しんでるんだ...」




うらさんとは反対に僕はどこまでも冷静だった



多分泣いてはいけないという罪悪感のせいだと思う



ま「去年Aさ、駅の階段から落ちたんだよね


一応事故ってことになってるんだけど...浅川くんが突き落としたんだよね？」





浅川「な...んでそれを...」





僕がこのことを知っているのは想定外だったようで表情が崩れた



う「はっ！？まじで！？



お前、ほんとに許さない...！！」




怒りがメーターを超えたのかうらさんがいよいよ殴りかかろうとする



ま「うらさん、だめですって！！！」




すると僕がさっき電話した警察が到着した




浅川くんを連れていこうとする




大人しく連行されようと、立ち上がった時に口を開いた




浅川「俺は好きだから憎いんです


憎いけど好きだったんです




お兄さん、僕のことそこまで分かっててほっといたなんて随分と甘かったんですね



それでは」





そう言い残して浅川くんは連れていかれた







う「まふ、知ってたの？」




ま「...うん」




う「なんで黙ってたの？」




ま「心配かけると思って」




う「1発平手で殴らせて」




ま「......わかった」





ﾊﾟﾝｯ!




ま「ッ！痛いんですけど...」




う「ごめん、まふも辛かったんだよね


だからこれでおあいこ



よし、Aのところ行こう」






うらさんの厳しくも優しい温かさに涙が出そうになった

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